Saturday, April 15, 2023

新春IRSガイダンス特集「CAMTのAFSIと減価償却・債務免除益」

前回はM&Aやスピンでグループのストラクチャーが変わったり、新規に法人がグループに参画する際、過去3年のAFSIをどうやって考えるか、っていう点に触れた。で、皆さんもCAMTの話しにはそろそろ飽きてきた頃では、って思うんで、今回のポスティングで一旦CAMTは終わりにして、次回から待望(?)のREITを含むクロスボーダー米国不動産投資、FIRPTA系に関して2022年暮れにCAMTのNoticeと同時公表された規則草案の話しに移りたい。え~、本気?みたいな規定が含まれてるんで乞うご期待!

CAMTは姑息な(?)バックドア課税

まずはCAMTと減価償却。たかが減価償却されど…、って感じでかなり面倒くさい。こんな調整を規定しないといけない背景に関してチラッと触れておく。

CAMTって制度を導入する際、ポリティシャンは「会計上利益が出てるにもかかわらず課税所得が低くてけしからん」って言ってたけど、その原因は実に単純で、何のことはない自分たち議会が政策的に会計原則とは異なる計算法で課税所得を算定するように法律を通しているから。企業としては法律に従うしかない訳だし、グローバルで競争している訳だから議会が通した恩典があれば最大限活用しようとするのは当然。もちろん合法的に、だ。それで「大企業は法人税をきちんと払ってない」っていう論調で議会の公聴会とかでしかられるって以前にも例えたことあるかもしれないけど、目の前にごちそうを振舞われて「今日は好きに食べて下さい!」って言われ、食べたら「食い逃げ泥棒」の濡れ衣を着せられる、みたいな状況。 そこで登場するのがCAMT。この制度、ポリティシャンたちが考えそうな姑息というか臆病な制度で、本来、GILTIの50%控除でも、R&Dクレジットでも、加速度償却でも、議会自ら法制化した恩典で企業に活用されて気に入らないものがあるんだったら、その恩典を廃案にするべきなんだけど、そんな勇気はないから、数えきれない恩典を規定し続ける一方、それを利用するとCAMTで取り上げる、っていう裏技に頼らざるを得ない。

で、減価償却は不況になると投資減税でボーナス償却とかが登場するし、その手の恩典のひとつ。米国の有形資産に対する償却法であるMACRSって用語を見ると「D」っていうアルファベットがない。え~、DepreciationなのにDないの、って感じ。MACRSはのMは「Modified」で、なんでModifiedかっていうともともとACRSだったのをModifyしてできたから。AはAcceleratedで加速してる、ってこと。CRSは「Cost Recovery System」の略で、会計原則みたいに資産の耐用年数に基づいて減価償却を計上するっていう経済的な利益メジャーの概念ではなく、恣意的に決められてる加速度算定式で取得コストをRecoverさせるっていうアプローチになる。この用語からも分かる通り、税法上の「償却」は会計上の償却とは基本的に相いれないものだ。

減価償却とAFSI

こんな背景だから、別に誰に何の邪な気持ちがなくても、毎期の税務上償却は会計上の償却との比較して、多かったり少なかったりするのは法的に必然。で、CAMTを法制化する審議の最後の最後になって、このままだとCAMTミニマム税を支払う企業はせっかくのMACRS、特に即時償却のボーナス償却の恩典がなくなってしまう、ってことでウォールストリートジャーナルとか製造業に従事する米国企業に「製造業回帰とか言ってんのに何考えてんの~」って指摘され、ポリティシャンもその不具合にようやく気が付き、最終修正で深く考えずに「米国で使用する有形資産は会計ではなくMACRSの償却を使ってよろしい」とお許しが出た、っていうかMACRSの使用が強制されることになった。でも、MACRSの適用が常に企業に有利とは限らないのは簿記をかじった人だったら誰でも直ぐにわかるよね。だって、結局個々の資産に関して生涯を通じて取れる償却の金額は同じなんだから、タイミング差異の話しで、税務上加速して前倒しで償却するってことは単年ベースで見ると、後年は反転して、税務上の償却が少なくなる。で、CAMTみたいに急に登場してきて、いきなり過去3年間AFSI平均を基に対象かどうか決めなさい、って言われて、4年前に何気なく議会に言われた通りボーナス償却取ってたりすると、その後の3年間会計上は粛々と償却取ってるのにMACRSベースのAFSIでは償却ゼロ、っていう不利な結果になる。この点、政策的に何か助け舟が差し出されるのでは、って期待してた企業もあるんだけど、結局NoticeではCAMT導入タイミングにかかわらずAFSIは常にMACRSベースなんで、4年前にボーナス償却取ってしまってたらアンラッキーでした、っていう取り扱いが確認されてしまった。

で、減価償却って一言でいっても製造原価とかCOGSに含まれているものもある。さらにややこしいことにCOGSへの計上、税務で言うところの棚卸資産への資産計上だけど、の考え方自体、会計と税務で同じとは限らない。で、AFSI計算目的で償却は税法ベースだから、COGSに含まれる会計上の償却は一旦消去し、税法でCOGSに含まれる償却に置き換える。

さらに当然と言えば当然だけど、税務ベースの償却を適用してAFSIを計算している資産を譲渡したり除却したりする際の譲渡損益も会計上の数字ではなく、税務ベースの金額に置き換えないといけない。で、ここからが議論を呼ぶところだと思うけど、3年間平均テストが始まる2020年課税年度以前にボーナス償却を含むMACRSの対象になっていた資産の譲渡損益も税法ベースの数字に直さないといけない、って規定されている。これって二重苦みたいで、例えば2019年に多額の資産を米国で事業用途に供してボーナスで即時償却したとする。2023年に急にCAMTができて、対象法人になるかどうかの判断のため、2020年~2022年3年の平均AFSIを算定する際、会計上取っている償却は一切取れないばかりか、その間にボーナス償却した資産の譲渡がある場合、譲渡損益も税務上の簿価を基に算定しないといけない。ボーナス償却取ってる場合、税務上の簿価はゼロだから会計上の譲渡益より、税務上の譲渡益が大きい、または損失が譲渡益に変わることもあり得る。ボーナス償却の恩典はAFSI目的で享受していないにもかかわらず、だ。

償却の調整の面倒さに気分が優れなくなってきた読者も多いと思うんだけど、最後に止めを刺して次のトピックに移るね。資産取得後に修理・修繕等を行うことは多いけど、会計と税務では何を資産計上するか、っていうルールが異なる。税務上は2013年だったかな、に最終化されて各企業対応に奔走した「Tangibles Regulations(当時は「TPR」って呼んでました)」に基づいて詳細な分析をした上で、この手の支出を期間費用部分と資産計上部分に区分する必要がある。会計はTPRは関係なく、独自の原則に基づいて区分される。税務上、TPRで期間費用として損金算入される場合、その分の資産コストはないのでMACRS対象じゃない。このことからTPRで費用化された支出が会計上は資産計上の上、償却されてる場合、この部分は税務ベースではなく、会計ベースの処理を反映したままAFSIを計算しないといけない。果てしないRecord KeepingやTrackingが必要だね。これらの調整はCAMTミニマム税の算定時ばかりでなく、CAMT対象になっていない法人は毎期対象にならない点を証明するために求められる。以前のポスティングで触れたSafe Harborの恩典の大きさが身に沁みた?

債務免除益とAFSI

債務免除益(CODI)は課税所得っていうのが大原則。ただ、株主が「Gratuitous」に債務免除してくれる取引は資本出資とみなすという財務省規則もある。日本企業が米国子会社に貸している債権を棒引きにする際、出資という形を取ろうとするのは良くある話し。子会社の財務状況が思わしくない際、または子会社譲渡のプレリュード的に免除することが多いけど、一番好ましいのは資本出資(Contribution to capital)で子会社が新株を発行しない取引。この形を取ることができれば、通常CODIが発生しないばかりか、後述の属性のReductionも不要。株式を発行してしまうと取り扱いが大きく異なり、通常は不利になる。また、そもそも貸し付ける段階で避けるべきストラクチャーは米国のCommon Parentをスキップした日本から見た米国孫会社への貸し付け。将来Workoutの際に不利益を被るので絶対にしてはいけないストラクチャーだ。例外は孫会社が米国税務上Disregardされてるケース。その場合はCommon Parentに貸し付けてるも同然なので通常のルールの範囲内。

CODIが課税所得から除外されるケースは資本出資以外にもいくつかあるけど、代表的なのは債務免除直前に借り手が時価ベースで債務超過の状態にあるケース。債務超過の範囲でCODIは課税所得から除外される。その代わりに除外額に関してNOLや資産の税務簿価を減額させられる。Noticeが言うところの「Section 108(b) Reduction Amount」だ。その心は、債務超過なんだから再起をサポートするため今は課税しないけど、将来のNOLや償却を取り上げることで実質非課税というよりは課税繰り延べしてあげるということ。

で、ここでも税務上のCODIの取り扱いは必ずしも会計の取り扱いとは一致しない。会計上、CODIが利益として認識されてる一方、税務上は上述の諸々の理由でCODIが所得から除外されるケースでは、税務上の除外額を上限にAFSI算定時に減額が認められる。で、AFSIからCODIが免除されるケースでは、通常の税務上の規定通り、Section 108(b) Reduction Amountに相当する金額を使って AFSI目的でもAFS計算時のCAMT NOLやAFSの資産簿価が減額される。あちこちで複数の数字をTrackingする必要があって、そろそろやってられない感じになってきたよね。

という訳でようやくCAMTはWrap-Up。次はもっとExcitingなクロスボーダー米国不動産投資にかかわる規則案に関して。

Saturday, April 8, 2023

新春IRSガイダンス特集「M&AとCAMT適用対象法人」(2)

前回はSVB銀行スピード破綻、また直後に破綻したSignature BankにDodd-Frank法を起草したBarney Frank(紫の恐竜(?)のBarneyじゃないからね)が経営に携わってたという驚愕のウラ話しでチョッと脱線しながらも、何とかCAMT目的で計算されるAFSIと税務上非課税となるM&A系の取引の関係に触れた。

で、今日はM&A系の話しでも非課税・課税を問わず、グループのストラクチャーが変わったり、新規に法人がグループに参画する際、過去3年のAFSIをどうやって見るか、みたいな話し。

買収とAFSI

M&Aは少なくとも2つの法人が関与するけど、多くのケースで各々の法人は他の法人とグループを構成してることが多い。NoticeではM&Aの結果、50%超の資本関係で結ばれる法人グループ、またはインバウンド企業の場合はAFSIの定義にあるインバウンド多国籍企業グループを「Testグループ」って定義している。で、買収側AFSグループがターゲットAFSグループを買収し両グループでTestグループを構成する場合、仮にターゲットAFSグループがM&A前にCAMT適用対象だったとしても、適用対象の汚名は返上されるとしている。って言うと親切な規則に聞こえるかもしれないけど、実はそんなことなくて、買収側AFSグループがCAMT適用法人に当たるかどうかを判断する際の過去3年のAFSIに、ターゲットAFSグループのAFSIが合算される。もともとターゲットAFSグループがCAMT適用対象だったとすると、それを合算する買収側AFSグループも適用対象になるリスクは高い。また、そんなターゲット法人を買収する側のグループも既にCAMT対象法人になってるケースも多いだろう。

次にM&Aの買収ターゲットが単体法人でターゲット側AFSグループではないケースで、買収後にターゲット法人が買収側AFSグループとTestグループを構成する場合、AFSグループ買収時と同様に、仮にターゲット法人がM&A前にCAMT適用対象だったとしても、適用対象の汚名は返上されるとしている。また仮にターゲット法人が旧ターゲットAFSグループに属してた場合、ターゲット単体のAFSIは旧AFSグループからターゲットに合理的な方法で切り出される部分のみで構成される。M&A後は旧グループと関係ない場合、切り出し自体は当然。Noticeの段階では合理的な手法で切り出しが認められるが、Noticeが正式に規則草案となる時点で特定の計算法が規定される可能性があるとのこと。そして想像に難くないけど、ターゲット法人に帰するAFSIとして切り出された数字は買収側AFSグループのAFSIと合算され、過去3年テストが適用される。

ここまでは直観的にそうだよね、って納得できるんだけど、この先は議論を醸すところ。すなわち、Noticeではターゲット法人のAFSIは買収側AFSグループのAFSIに過去訴求して合算するよう規定すると同時に、ターゲット法人が属していたターゲット法人AFSグループのAFSIから切り出されたターゲット法人のAFSIをマイナスしてはいけない、と規定している。すなわち、3年間にわたりターゲット法人のAFSIはターゲットAFSおよび買収側AFSの双方でダブルカウントされることになる。まあ、決め事だからいろんな決め方があるし、もともとターゲットAFSグループがCAMT適用対象になっている限り、ホテルカリフォルニア規定で、ターゲット法人の切り出しAFSIを抜きだして急に3年テストを満たさなくても関係ないんで、あんまり大きな問題じゃないかもね。ターゲット法人AFSグループが既に対象になってるんだったら、その後、テスト自体しても意味ないしね。

スピンとAFSI

で、米国でCorporate Transactionと言えばなんと言ってもスピンオフ。金利が上がってマーケット全体が不調な時にスピンオフが流行るのは、RMTとかMergerがセットになってるケースを除き、スピンオフには相手方がいないんで会社が一人で決めてExecutionリスクなく実行することができる、っていう安心感によるところが大きい。アクティビストによるスピンオフして各事業部の真の価値を「Unlock」するようにみたいなプレッシャーは常に強いしね。で、事業を切り出す作業自体の手間は大変なものがあるけど、いったん切り出したらMergerとちがって、会社法上は単純に現物配当決議をすればそれで終わり。株主承認も不要だし、テンダーオファーみたいに株主個々に決定権もない。株主から見るとスピンされる法人の株式をPassiveに受け取るだけの取引だ。ただし、スピン後にスピンされた法人の株式を所有し続けたいかどうか、等は株主側のチョイスだから、スピン後の市場株価は注目に値する。

一方、同じスピンでもSplit-Offと呼ばれるSeparation取引は若干異なり、全株主に均等にスピンされる法人の株式を分配する代わりに、各株主にスピンされる法人の株式を既存の株式と交換させるExchange Offerの形態を取る。Exchangeするかどうかは株主のチョイスなので通常のスピンと異なり取引時に株主に決定権があることになる。このことから、スピンされる法人の株式時価の決定、すなわち、既存の株式に対してどれだけのスピンされる法人の株式が交換されるのかという比率が最重要検討課題になる。そのため、大概のケースでSplit-Offは、最初にミニIPOでスピンされる法人の株式が上場されてマーケットメカニズムで時価を決める。非課税スピンとするため、IPOされる株式はスピンされる法人株式の20%以内に限定される。

適格スピンの話しはこの辺にしておいてCAMTだけど、スピンする側の分配法人AFSグループがCAMT適用対象となってる場合、スピンされる法人は一旦その汚名は返上される。ただし、その上でスピンされる法人AFSグループがCAMT対象になるかどうかを、スピンされる法人AFSグループに合理的に配賦される過去3年のAFSIを基に判断する。単体法人の買収と同様、スピンする側の分配法人AFSグループのスピン前のAFSIはスピンされる法人に配賦されるAFSIにかかわる減額はない、ということだそうだ。

そろそろREITとかクロスボーダーの話しに移りたくてうずうずしてきたけど、次回もう一回だけCAMTのAFSI絡みの話し、償却とか債務免除益とかに関して触れたい。その後直ぐにREITに行くから不動産ファンドとかにクロスボーダー投資している皆さんは楽しみにしててね。

Saturday, April 1, 2023

新春IRSガイダンス特集「M&AとCAMT適用対象法人」

前回のポスティングでようやくSafe Harborの話しが終ったんで、今回は惜しみなくZeppelinで攻めたい、じゃなくてNoticeに規定されているCAMT適用法人の判断とM&Aの関係に話しを進めたい。M&AっていうかCorporate Transactionって言った方が正確だけど、とりあえずM&Aって用語にCorporate Transactionを代表してもらう。

SVB銀行破綻

それにしてもCAMTの適用初年度だっていうのに米国経済はかなり不透明で間が悪い。メインストリームメディアは大多数が民主党だから、悪いニュースはバイデン政権擁護のためSugarcoatする傾向にあるけど、少なくともCorporate TransactionやIPOの激減ぶりは激しい。もともと2021年、まだ低金利だった時代、借りるだけ借りてお金を使いまくるのが賢い(イエレン長官)と言って不要にお金をバラまいて超インフレになり、インフレは一過性(イエレン長官)と言っておいて実はそうじゃなくて金利が急激に上がり、あちこちで大変なことに。

ついに数週間前には2008年以降最大のSilicon Valley Bank(SVB)銀行破綻が発生するに至ってしまった。SVB破綻はその電光石火のようなスピードが特徴。資産$200B以上の銀行がわずか2~3日で破綻してしまうとはね。Social Media時代の取付騒ぎは別レベルだ。急激に金利が上昇したのでSBVが所有していた長期債権は大きな含み損を抱えるようになったらしい。またSVBはVCやスタートアップのカスタマーが多く、市場環境の悪化に伴うダウンラウンドその他の問題でEquity資金調達できないスタートアップにVenture Debtと呼ばれる特殊なファイナンスも提供してたみたいだけど、2022年夏以降スタートアップは結構苦労してたからSVBのビジネス本業も前より厳しかったかもね。

で、このSVB、3月8日に$2.25Bの新規資金調達を発表すると同時に低金利時代に取得して含み損を抱えていた国債$20B以上を税効果後の損失を$1.8B出して売却。BSを強化するはずが、この動きにマーケットがビビッて翌日9日午前中には何と$42Bの預金引き出しが起こり取付騒ぎに。特にVCがビビり、投資先のスタートアップに即預金を引き揚げるように指示したという噂もある。取付前の預金残高は$75B程度だったって話しだから、いきなり半日で$42B引き揚げられたら銀行のビジネスモデル的にSVBでなくても耐え難いだろう。SBVはオンライン上の支払い停止の上支店閉鎖。10日にはFDIC(連邦預金保険公社)がReceiver(日本語だと管財人?)となる。FDICの預金保険は原則上限が$250K。大概のリテールカスタマーなら$250KでOKでも、SBVの主たるカスタマーはリテールではなくVCやスタートアップだったんで、90%超の預金が保険ではカバーしきれないって報道されてた。確かに会社の預金口座残高が$250Kじゃ逆に心配だよね。でも他にも口座があるでしょ?、って思うかもしれないけど、Venture Debtで資金調達してたポートフォリオのスタートアップは、借り入れの一環で「Exclusive Banking Relationship」みたいな条項にサインしている可能性大で、結果として預金がSVBに一極集中してしまってたケースも多いのかも。

ドタバタと僅か2日で破綻してしまう過程では、「来週、月曜日の給料どうやって払えばいいの~」とか預金者は大混乱。ランダムに弁護士事務所にコールが殺到したとのこと。この手のクライシスでファイナンスやファンド専門弁護士が24時間体制になるのは分かるけど、意外に労働法の弁護士も同じように24時間ディマンドだったらしい。預金おろしたり、口座振替たり、って普段できて当たり前のことができなくなると、日頃想定もしてない事態に追い込まれる。また予行練習しないといけないシナリオが増えたね。

で、翌11日にはFDICがSBV資産をオークション開始。12日にはNYCの不動産にフォーカスしていたSignature Bankにも取付騒ぎが飛び火して即FDIC傘下に。このまま放っておくとさらに他に波及して中堅銀行がドミノ式に破綻するリスクが高まったことから、FDICは米国金融危機に対応するための禁じ手(?)「Systemic Risk Exception (SRE)」を発動し、預金保険の上限にかかわらず「預金全額保証」を発表。「他銀行の預金も必要であれば同様に全額保証するから大丈夫」(イエレン長官)と火消しに躍起になった。今回は信じていいのかしら。健全と思われていた銀行が僅か2~3日であっという間に潰れるってSocial Mediaがなければ起こり得なかっただろう。

実は今回の銀行破綻にはひとつ「え~、うそでしょ~」みたいなオチがある。2008年の金融危機を受けて、二度と同じようなことにならないよう2010年に議会が金融機関に対する規制を大幅に強化した「Dodd-Frank」法っていう連邦法を可決している。アメリカで金融業界に少しでも接点のある人だったら、そのDoraconianな内容や、対応負荷の高さは身に染みてるだろうけど、ナンとその法案を提出し法律にも名前を冠してるBarney Frank(マサチューセッツ民主党議員)は、議員退任後2015年に今回破綻したSignature Bankの取締役に就任して報酬を受け取ってた。あれだけ銀行は厳しく規制して破綻しないように、って強硬な法案を提出した本人が経営する銀行が破綻とはね。政治家やDCの「エリート」って厳しい規制を通したり、クライシスを演出し、その救世主として登場してMonetizeするのが常套。Al Goreが気候変動リスクを煽りながら、裏でその手の投資の受け皿になるファンドを組成し大金持ちになったり。せっかく主義・主張はいいことでも、政治家と庶民感覚のOut-of-touchぶりは激しくなる一方で、一般市民としては「何だかな~」と思い続けざるを得ない。

で、そんな中CAMT。

適格非課税取引とAFSI

M&A等の取引が税務上、適格再編になる等の理由で譲渡益等が非課税となる特定非課税取引に関して、会計上、譲渡損益が認識されている場合、これらの譲渡損益は会計上もなかったものとしてAFSIの数字とする。ここで言う特定非課税取引とは、section 332, 337, 351, 354, 355, 357, 361, 368, 721, 731, 1032で規定される取引およびその組み合わせと規定されている。これらのSectionは適格清算、出資、スピンオフ、組織再編、負債承継、パートナーシップ出資・分配、株主発行で、Usual Suspectたちだからなんの驚きもない。

一つのプラン下で複数の取引ステップが存在する場合、ここでいう非課税取引に当たるかどうの判断は個々の取引各々を見て個別に判断すると規定されている。例えば一つの法人内に存在する一部の事業をスピンする場合、まず事業を子会社に移管し、その子会社株式を分配することになる。その場合の子会社への資産移管は分割型D型再編と整理され、その後の株式分配はスピンで株式分配する側では適格分配361、受け取る株主側ではスピンの355で非課税になる。ちなみに最初から子会社があって、スピンの第一ステップとして事業を子会社に出資する必要がない場合には当然、分割型D型再編というステップは存在せず、また株式を分配する側も361ではなく355で非課税になる。

最初のD型再編を伴うパターンでは現物出資というステップとその後の分配というステップは個々に非課税取引に当たるかどうかの判断をする。とは言え、税務上、各ステップが非課税になるかどうかの判断は、往々にして同じプラン下で実行される複数のステップを組み合わせて判断させられる。その場合は、個々の取引が非課税かどうかの判断目的で、プラン全体像を加味しなさい、って規定されてる。なんか凄い回りくどい感じがするけどね。まあ要は、税務上非課税になるかどうかは当たり前だけど税法で判断するんで、税務上Step Transaction原則等の適用がある場合には、それらを適用してちゃんと個々の取引が非課税になってないとダメということ。それはそうだよね。上の例で最初のステップが分割型D型再編に当たるかどうかはその後の分配が355適格スピンになるかどうか次第なんで、当然セットで考えないといけないけど、その結果D型再編になるんだったら、そのステップだけにフォーカスし直して非課税取引と取り扱うというようなことなんだろう。簡単に「取引が税務上非課税な場合…」っていう定義とあんまり変わらない気がするけどね。なぜ個々のステップ毎に判断って最初に宣言する必要があるんだろうか。

で、会計上譲渡損益が認識されているにもかかわらず、特定非課税取引ということで、AFSIの算定上、会計上の譲渡損益を消去する場合、資産を取得した側の会計上の簿価も非課税取引ということで譲渡側の会計簿価を引き継いでいるように調整しないといけない。会計上の簿価が実際の帳簿と異なるってことはその後の償却や譲渡時の数字も継続的に異なるってことだから、複数年にわたりAFSI目的で数字の調整が求められる。こんな調整今まで存在しないから新たなコンプライアンス負担。しかも長年にわたり影響がある場合、仮に取引が生じた年度にCAMT対象法人にならなくても、継続してAFSI3年平均を求めないといけないので、各社常に数字をトラッキングしておかないといけなくなる。簿価調整しないと譲渡益はAFSI上、繰り延べじゃなくて永久に非課税になってしまうので当然あるべき処理なんだけど余りの面倒さは否めない。

で、当然と言えば当然なんだけど、買収型の組織再編は売り手と買い手の双方の財務諸表およびAFSIに影響がある。例えば、米国連結納税グループが、別の連結納税グループに属する非関連のターゲット法人を買い手の株式を対価とする合併で買収したとする。税務上A型再編で非課税取引になる一方、GAAPでは売り手側のグループ財務諸表上、譲渡益が認識されるとする。売り手グループのAFSIは譲渡益を除外する一方、買い手グループのAFSIは、財務諸表上のターゲット法人資産の簿価が時価になってるんで、それを売り手側の簿価承継に戻さないといけない。

ということで今回はSocial Media時代の銀行取付騒ぎでチョッと長くなったんでここからは次回。前代未聞のスピード銀行破綻だったんで触れざるを得ませんでした。少なくともBlack Dogじゃなかったからね。

Monday, March 27, 2023

新春IRSガイダンス特集「CAMT適用対象法人Safe Harbor (3)」

新春特集のはずが、いつの間にか2023年も3月。それも後半。っていうかほとんど4月。お雛祭りはとっくに終わり、早くもDay-Light Saving(サマータイム)開始。早くしないとこのまま2023年も終わっちゃう勢いなんで頑張ります(笑)。

前回はモーツァルトからなぜかZeppelinに脱線し、延々とBlack Dogのリフの話しとかで興奮してしまい申し訳なかったです。僕たちの世代だとZeppelinって避けては通れないプレゼンスだったけど、今どきの読者にはその影響力とかピンとこないかもね。アメリカで街歩いたり飛行機乗ったりする人は気づくと思うけど、中学・高校生くらいの女の子が結構「Led Zeppelin」のTシャツ来てるんだよね。でも聞いてみるとロゴとかをデザインとして見てるっていう状態で、Zeppelinの曲とかは一切知らないとのこと。Black DogやHeartbreaker(HeartbreakerのリフもBlack Dogに負けず劣らずブルーノートスケールそのものだよね。いきなり低音ストリングのBendingで始まってかっこいい)とか知らなくても当然だけど、Tシャツ来てるんでStairwayぐらいは知ってんのかな~、ってチョッと期待してたんだけどね。ZeppelinのTシャツ、古着屋の例えばBuffalo Exchangeとかで売っているのは分かるけど、実はBrandy MelvilleとかPACSUNとかで最新コレクションとして結構な値段で販売されてるんだよね。それで中学・高校の女の子が買うんだろうけど。Led Zeppelinと並んでなぜかその手のTシャツに多いのはMetallicaかな。不思議。

Led ZeppelinのTシャツのデザインとしては、Houses of The Holyのジャケットのプリントが多い気がする。今見てもいいデザインだよね。いい感じで70年代っぽい。実は密かにビニールのLP未だに持ってるんでそのうち高く売れるかもね。Houses of The HolyはBlack Dogが収録されてている4枚目のアルバム「IV」の次の(当たり前だけど)5枚目のアルバム。4名目までアルバム自体にタイトルは付いてなかったと思うけど、Houses of The Holy以降、6、7、8枚目のPhysical Graffiti、Presence、In Through the Out Door、って名前が付くんだよね。偶然かもしれないけど、タイトルのないI~IVの方が出来がいい、っていうと失礼かもしてないけど、個人的な好みには合ってる。Jimmy Pageとか後半は練習不足(?)って思っちゃうくらい昔のギターの方が切れ味かいい。Jimmy Pageと言えばウォールストリートジャーナルに記事が出てたけど、ビクトリア調のお城みたいな豪邸に住んでて、隣の家が地下にプールを増設するっていうプランに振動でビクトリア調の自分の古城建造物にダメージがあり得るってことで町内会で戦っているそう。あんな大音量でツアーしていたのに今ではQuiet Lifeなんだね。Seasons of Lifeを感じさせてくれて感慨深い。ちなみにHouses of The Holyって曲の名前にもあるけど、曲の方はHouses of The Holyのアルバムには収録されてなくて、代わりに次にリリースされたPhysical Graffitiに入ってて面白いね。途中で気が変わったのかな。

CAMT適用対象判断時のSafe Harbor

またしても脱線が延々と続きそうな危機なんで、ここで気を取り直してCAMT。

前回、前々回からのテーマ、Noticeに規定されるSafe Harborは、とりあえず現時点ではCAMT対象になるかどうかを初年度の課税年度2023年に判断する際にのみ適用が認められる。ただ、その後の財務省関係の人たちの話しを聞く限り、Noticeが今後正式な規則って形で公表される暁には、2024年以降の課税年度における適用判断時にも適用が拡大される見込み、と考えておいていいだろう。ちなみに一度CAMT対象になると、例外的にIRSがお墨付きを与えるケースを除き、未来永劫CAMT対象法人であり続ける点は以前から警鐘を鳴らてるけど、Safe Harborが規定されてもそこは何ら変わりない。仮に将来課税年度にSafe Harborが適用可能となっても、Safe Harborを使うってことは未だ一回も適用法人になってない、ってことが大前提。一回でも適用法人になってしまうと、その後はフルバージョンにしてもSafe Harborにしてもテストをするっていう概念すら存在しない。試しにやってみて仮に結果がネガティブでもどうせ適用法人のままなんで意味がない。一回でもJokerを引くと負けが確定してしまう恐ろしいゲームだ。

以前もチラッと触れたけど、Safe Harborを規定する目的は、一般テストやインバウンド企業特別テストをフルバージョンで実施すること自体、CAMTの計算以前でテスト自体が複雑怪奇なんでそれだけでも負荷が高いっていう点の弊害を緩和する点。「私たちは適用法人ではありません」ってIRSに主張をするためには例えどんなに可能性が低くても複雑怪奇なテストに付き合わないといけない。すなわち、Safe Harborがないと、結局のところどれだけ調整しても$1Bとか$100Mには到底至らないと思われる場合でも、複雑怪奇なテストをして対象法人でない点をきちんと証明できるようにしておかないといけなくなる。会計上、損失が出てるとか、利益は微々たるもの、みたいなケースでも、大掛かりな調整等の計算をして「あ~よかった。やっぱりAFSIも3ドルでした」とか、誰が見ても無駄な作業を強いられるもんね。本格的に大掛かりな調整を加えてフルバージョンでテストする前に、ザックリと財務諸表を見て、テスト基準値に遠く及ばないと想定される場合には、それをもって対象法人ではないと結論づけてよろしい、というものだ。

で、Safe Harborの適用を選択する場合、と言っても適用できるんだったらしない理由はないから結局みんなすると思うけど、一般テストおよびインバウンド企業特別テストに基づくフルバージョンテスト適用に代わり、「簡素化テスト」の適用が認められる。

具体的には、ほぼ難しい調整はせずにザックリと財務諸表をみて、本来の基準値の半分、すなわち本当は$1Bを使用するテストには$500M、本当は$100Mを使用するテストには$50MをSafe Harbor基準値とし、それに至らない場合はそれをもって適用法人ではないと結論付けることが認められる。ちなみに前回(だっけ?)触れたんで覚えてくれてると思うけど、$1Bテストは「超過」、$100Mテストは「以上」の場合に満たすんで、Safe Harbor目的でも$500M超、$50M以上、が基準値となる。

Safe Harbor目的で使用するAFSIは、財務諸表グループを構成する主体が税務と異なったり、課税年度と会計年度が異なったりするケースは調整する点を除き、ほぼ財務諸表通り。一点分かり難い点として、Safe Harbor目的で適用するインバウンド企業一般テストで会計利益が$50M以上かどうかを見る際に、米国法人傘下の外国法人のAFSIをECIに準じる基準で取り込む点は、フルバージョン同様に調整を行うようにって規定されている。以前に触れた通り、このECI基準は、CFCの所得は持分に準じて米国株主側で直接AFSIに取り込むっていう調整とセットで考えないと変だけど、Safe Harbor規定でインバウンド企業一般テスト目的のみでECI調整だけ特定して適用しなさい、っていうのはどういうことなんだろうか。インバウンド企業の米国法人の財務諸表には傘下のCFCの所得は連結されている可能性が高いけど、CFCの持分を直接自分のAFSIとして取り込むことなく、CFCの所得はECI基準でのみAFSIとすると、CFCの利益が抜け落ちて計算がおかしいのでは?って思うけどね。またECI基準を適用するのはSafe Harbor目的ではインバウンド企業だけだとすると、米国多国籍企業のAFSIは財務諸表で連結されている数字をそのまま使用するんだろうか。チョッと釈然としない感じ。

という訳で次回は、その他のCAMT系のガイダンス、特にM&A関係と減価償却に軽めに触れて、その後は他の年末ギリギリガイダンスのうち結構面白いREITや米国不動産投資のクロスボーダーの取り扱いに触れたい。Zeppelinの話しは次回はしないように自制します。

Saturday, January 28, 2023

新春IRSガイダンス特集「CAMT適用対象法人Safe Harbor (2)」

モーツァルトお誕生日おめでとう!って感じで今日(1月27日)の朝はLed ZeppelinのBlack Dogの代わりにフィガロで目覚めたんだけど、もし生きてたら267歳。思ったよりも最近だな~、なんて思えるのは自分が年取ったせいかもね。モーツァルトの誕生日ってことは昨日はEddie Van Halenの誕生日だけど、Eddieは生きてたら68歳だね。Clapton、つい先日RIPのBeck、Hendrixと並ぶ歴史に残るロックギターの巨匠だ。Black Dog弾いてるZeppelinのPageも恰好いい。特にBlack Dogが収録されてる4枚目のアルバムまでは圧巻。

Black Dogのリフって、ブルーノートスケールの練習に最適な音階で構成されてて、その昔子供の頃、Black Dog弾くときは自宅で練習してるっていうのにわざわざストラトから(グレコの安過ぎてネックがDetachedスタイルの…)サンバーストのレスポールに替えて思い切りストラップ長くして、レスポールが膝に位置するくらいの低さで恰好つけたものだ。レスポールの位置が低すぎて左手の人差し指が6弦に届かないくらい(笑)。Black Dogって変拍子でリズム取りが難しいよね。途中でリフの拍子が変わってく一方、Bonhamのドラムは元のまま押し通して最後に合う、って。実はZeppelin本人たちも結構音合わせに苦労したらしくて、Bonhamの提案でドラムはリフ部分の変則を無視して続けるっていう解決策に至ったそうだ。MSGのライブ映像見ると、ライブパフォーマンスの時はボーカルのアカペラ部分のリズムを数える、っていうよりはアカペラが終わるタイミングでドラムに合わせて一気にリフに行くようなアプローチに見えた。リフが始まる一瞬前にハイハットの音が入ってるような気もしたし。Black DogってMSGライブ映画で一部映像は見れるけど、2枚組のサントラには入ってないんだよね。逆にCelebration Dayはサントラには入ってるけどライブ映画ではカットされてるしね。70年代と違って今ではYouTubeがあるからMSGのBlack Dogライブはフルにみることができる。あの頃のZeppelinは格好いいね。今でもMSG行くとホールに歴代MSGでプレーした大御所の写真が飾ってあるけどPlantとPageの写真もしっかり存在して結構Real。ただPlantのVocalは73年のMSGライブと72年のUKの映像を比べると73年には相当声が出なくなってる感じ。映画化する際は相当MixerがEnhanceしたんだろうけどね。

ちなみに変拍子って言えばThe Beatlesの曲には多いよね。彼らの曲は高度で本当にコピー難しい。特にJohn Lennon作の曲は激しい。しかも聴いてて気づかない位自然なんだけどコピーしようと思うと何これ~、みたいなのが多い。4拍子の曲に急に3拍子が途中に入っていつの間にか4拍子に戻っててみたいなパターンは日常茶飯事。途中一回だけ5拍子っていうのもある。All You Need is Loveとかは変拍子で有名だけど、Across the Universeとか曲を聞きなれてるから当たり前に聞いてるけど、コピーする際にリズムを頭で理解するのは不可能に近い。John Lennon一人で演奏してるんだったらランダムに拍子が変わってもいいのかもしれないけど、Good Morning Good MorningにしてもStrawberry Fields Foreverにしてもバンド全員で演奏が合ってるっていうのは当然全員理解してやってるんだろうから凄い。

Black Dogのリフが変拍子な間、Bonhamのドラムは普通に叩いて進んでくっていうアイディアと同じアプローチ、実はThe Beatlesもやってて、Happiness is a Warm GunでLennonとRingoが同じように別々に突き進んで最後に合うって箇所がある。Happiness is a Warm Gun自体そもそも3つの別の曲が合わさった曲だけど、各々のパターンでリズムが違うし、バンド全体でコピーしてThe Beatlesみたいにきれいに合わせるのは至難の業だ。Happiness is a Warm Gunは名作White Albumの一枚目のA面最後(A面B面って言っても今の子には分からないよね~。Spotifyに面とかないもんね)で、レコーディングは1968年9月のAbbey Road。1968年9月ってLet it Beセッションの直前。道理で新たに公開されたLet it Beの映像、Get Backの中でMcCartneyがMartha My Dearをピアノで弾いてたりする訳だよね。Marthaのレコーディングが1968年10月だから、Twickenham Film StudiosでLet it Beセッションのため集合したのが1969年のお正月なんで、わずか3か月後なんだね。そう考えると直近のWhite Albumと直後のAbbey Roadに挟まれたLet it Beセッションはさらに迫力満点。一方、Led ZeppelinのBlack Dogは1971年にBasing Studioでのレコーディング。

Basing StudioってHyde Parkの北のNotting Hillにあって、皆さんもHeathrow空港からロンドン市街にPaddington Express使って乗り入れることあったら、Paddington駅からまあまあ徒歩圏内(って言っても30分くらい)だから、お天気良ければUKに来た~、っていうモーメンタムを維持するために立ち寄るといいだろう。時差もあるし入国直後に荷物持ってそんなとこ行くわけないじゃん、って?それはそうかもね。でもロンドンっぽい石造りの建物を前に、ここでPageがBlack Dogのリフを…、って思いにふけるひと時は何事にも代えがたい至福の時間(大げさ)。Abbey Road同様にロンドンっぽい住宅地の中にあって嫌でもハイテンションになる。Abbey Roadや、昔のポスティングで触れたBeatlesのMartha My DearがレコーディングされたTrident、Let it Beセッションの前半(Appleビルの地下に移るまでのセッション)が収録されたTwickenham Film Studios、後半のSeville RowのAppleビルとかを前に瞑想にふける時間と同じだ。Heathrow空港からいきなりBasingに行く体力や気力のある人は、ご褒美にBasingの帰り道、その辺のPubによってシェパードパイ(なければコッテージパイ、ContemporaryなPubだとSteakパイとかしかない?)とか食べてツアーリスト丸出しでロンドン体験をMaximizeすること。NYCにもBritishやIrishのパブはたくさんあるけど、やっぱり気のせいか本場は一味違う。店員がみな本当のBritish Accentだしね(当たり前…)。Porchesterとか寄ってPuddings(UKではデザートの意味)としてお決まりのApple Crumble、もちろんカスタードかけて、一口一口よ~く味わったりできたら、もうそのままPaddington Express経由で帰ってもいいくらい充実してる。実際には少なくとも一泊してその晩にRoast食べないといけないんだけど。

で、またどうでもいい話しで脱線してるけど、前回は年末ぎりぎりに公表されたCAMTガイダンスの一部、Safe Harborに関して書き始めたものの、Safe Harborを理解するためには、ということで触れ始めた一般テストの話しに終始してしまった。今日もその続き。

それにしても米国もこの期に及んでCAMTとか言ってる場合だろうか。ここまでマーケットの環境が急激に悪化すると、「大手企業は庶民の敵、懲らしめるぞ」ってポリティシャンたちが言っても、ある意味自らの失政もあってインフレ等の環境悪化で$1Bの財務諸表利益を計上できる企業の数は思ったより少なくなり、懲らしめる相手がいなくなっちゃうんでは。Berkshire Hathawayが巨額のCAMTを支払うね、っていう前評判も単純に財務諸表利益に投資対象の優良企業(日本の大手商社も入ってるよね!)の株式投資含み益が多額にあるから(あったから?)で、2022年とかはMark-to-Marketしても2020年や21年みたいな巨額の利益は出ないんじゃないだろうか。

大手企業のOrganic成長はインフレ、利上げ、サプライチェーンその他チャレンジングな状況で、Earnings不況の兆候大。かと言ってM&Aの環境も最悪。S&Pは乱高下を繰り返しながら制御不能な飛行機みたいにだんだん落ちたし、インフレもチョッとマシになりつつあるとは言え、対比している見てる昨年の段階で既に高インフレだったんで肌感覚ではとても元に戻ってない。インフレ対策の利上げ政策でDebt Financeのコストが上がり新規M&Aだけでなく、既存のDebtのRefinanceで窮地に追いやられる企業も多そう。エネルギー政策もいまいちでガソリンもまだ高い。そんな中、バイデン政権のSECは歴史上見られないほど多くの新らたなルールを乱発気味で、上場企業も、Private Vehicleのファンドスポンサー(Securities ActやExchange Act、また1940年投資法の対象免除になる場合もInvestment Advisory法には抵触するんでSECの管轄下)も本業が複数の困難に直面している最中に、省庁による規制コンプライアンスに大忙し。公正取引委員会にあたるFTCも、訴訟を通じて大型Dealへの介入が激しい。またロシアや中国・台湾問題などのGeopoliticalな不安定要素と、最悪の条件が重なってPerfect Storm状態の中でのCAMT導入になる。

お正月特集で2022年のM&Aを単純に振り返った際、2021年が特別だっただけで2019年以前の通常レベルとの比較においては、それ程大きく落ちこんでないのでは、すなわち2020年夏から2021年に掛けての一時が異常にシュガーハイな状態にあっただけで、落ち着いて歴史的にみると2022年がむしろ普通では、って話しをした。だけど、よくデータを見てみると驚愕の現実に気づく。つまり、2022年が2019年以前のレベルというのは上半期がまだシュガーハイだったお陰で年間のDealボリュームその他のデータポイントを押し上げてるだけの話し。2022年下半期だけ見ると2008年の金融危機、2011年前後の公的債務危機、時期と同レベルに推移してるのが分かる。2022年は上半期と下半期で「A Tale of Two Cities」じゃないけど全く別の世界にいるような状況だった訳だ。

振り返ってみると、2019年12月に武漢が都市閉鎖された際、「そんな措置は自由社会の米国では考えられない…」って言われていたにもかかわらず、2020年3月にカリフォルニア州の極左知事ニューサムが米国初のロックダウン宣言し、その後多くの州が追随したこともあり、経済活動は一瞬、前代未聞の不確実性に見舞われた。当然2020年は、特殊な案件を除きM&Aどころではないだろう、って一瞬予想されたんだけど、1~2か月の間にZoomやTeamsによるDeal環境が急遽整備され、なんと夏から今度は前代未聞のM&Aブームに。結局振り返ってみると2020年夏から2022年の夏までの8四半期は空前のM&Aが記録された不思議な「8 Quarter Run」となった。

どうりで会計事務所、投資銀行、法律事務所、みな休日返上で忙しかったわけだ。Online環境でRoad ShowやDeal交渉ができることが分かり、SigningからClosingまでの期間は場合によっては半分に短縮。この短縮もより多くのDealを成立させる一助になったに違いない。S&Pも絶好調で、Debtも低コストで調達したい放題。ファンドもDebt Finance部分のConditionをWaiveしてFull Equity Backstopとかしてたけどそれは間違いなくDebt Financeができるっていう確信があったからできたことだ。StrategicもS&Pが高値更新続ける中、CEO Confidenceは最高でM&Aは高値でどんどんCloseされてた。De-SPACも多かったし。最高のDeal環境にあった訳だ。ところが一転、2022年夏から前述の多くの不確実性が露呈され、また行政府による厳しい規制強化も手伝い、IPOはストップ、M&Aも大幅減となってしまっている。2023年は下半期から復活し、2022年とは逆方向の「A Tale of Two Cities」が期待されるけど、どうなるのでしょうか。夏以降の正常化に期待したいけど、実際には誰にも分からない。いわゆる専門家やテクノクラート系の方たちが2020年春に展開していた予測や発言を振り返ってみるとハズレばかり。前代未聞のパンデミックだったんで予想が外れたこと自体は何の不思議もないし、当然に近いけど、先のことは誰にも全く分からない、ってことは一般市民は良く覚えておいた方がいい。例えばダボスとかで集まっていろいろそれらしい感じのこと言われると「そういうものなんだな…」って思わせるオーラはあるけど、結局のところ裏道の占い師の的中率とあんまり変わんない、すなわち、先のことは誰にもわからない、ってことだね。Missing PersonsのDestination Unknownの世界だ。

で、CAMTの続きだけど、前回は米国MNCとインバウンド企業に共通して適用される一般テストの考え方、特にCFCを含む外国法人の数字がどう取り込まれるかにフォーカスした。また、双方に同じルールが適用されるんだけど、米国MNCは$1B超、インバウンド企業は$100M以上っていう基準値だけは異なる、っていう点から米国MNCの$1Bテストとインバウンド企業の$100Mテストを一般テストと考えると分かりやすい点にも触れた。ちなみに$1Bは「超」で、$100Mは「以上」だから法律は不思議だ。

インバウンド企業特別テスト

インバウンド企業は一般テストの$100M以上に抵触すると同時に、インバウンド企業だけに用意されている$1Bインバウンド企業特別テストにも抵触して初めてCAMT適用対象法人となる。このテストに使用するAFSIは一般テストと異なる。まず、Section 52に基づく合算ではなく、インバウンド企業特別テスト目的ではインバウンド企業が含まれるグループ、すなわち「Foreign-Parented Multinational Group」に属する全法人のAFSIが自社のAFSIと取り扱われる。例えば日本企業の米国子会社がCAMT対象になるかどうかの判断時のインバウンド企業特別テスト適用時には、米国子会社が属するForeign-Parented Multinational Group全社のAFSIを自社のAFSIとして使用することになる。

Foreign-Parented Multinational Group合算目的で使用されるグループ法人のAFSIは一般テスト同様、パートナーシップ持分を所有する場合のSection 704ベースのDistributive Shareの合算は停止され、また確定給付退職金も財務諸表に反映される損益をそのまま使用する。で、ここからが面白いっていうか肝心なんだけど、インバウンド企業特別テスト目的ではCFCの持分を取り込むっていう規定を不適用とした上、米国外法人のAFSIはECIに準じる金額のみ含むっていう規定も適用しないとしてる。このCFC合算とECI概念の双方を無視し、かつForeign-Parented Multinational Group全体のAFSIを取り込むってことは、すなわち日本親会社や米国外兄弟子会社のAFSIも米国で申告課税があってもなくても、すなわちECI見合いでもそうでなくても、AFSI同様の利益や損失となり、全て自分のAFSIかのように合算して$1Bテストをするってこと。

Foreign-Parented Multinational Groupって何?

Section 52ではなくインバウンド企業特別テスト目的ではForeign-Parented Multinational Groupに属する法人のAFSIを全て合算するには、当たり前だけどForeign-Parented Multinational Groupの構成メンバーを正確に特定しないといけない。新設された税法の定義によると、Foreign-Parented Multinational Groupとは2社以上の主体で構成されるグループで、少なくとも1社が米国法人で他社が外国法人で、双方が同じ連結財務諸表に含まれてて、究極親会社が外国法人なケースとされる。う~ん極自然な定義だ。さらにもし親会社が存在しないケースは、財務省がルールを策定してどんなケースで外国法人親会社を持つグループと認定するか決めるとしている。この定義だけだと、日本法人が米国支店を通じてのみ米国事業に従事している場合にはForeign-Parented Multinational Groupに当たらないことになるけど、そこはしっかりと手当されていて、米国内法基準で外国法人が米国事業(A trade or business within the United States (「USTOB」)に従事している場合は、USTOBは外国法人に100%所有される米国法人扱いされるとしている。

ここまでがCAMT適用対象となるかどうかのテスト2つの詳細だけど、毎年これやるの~、って感じの面倒なものだ。そこで登場するのが「Safe Harbor」。モーツァルトの誕生日だったんでBlack Dogの話とかになり(モーツァルトと全然無関係?)紙面を取ってしまったので次回は満を持してSafe Harbor。

Monday, January 16, 2023

新春IRSガイダンス特集「CAMT適用対象法人Safe Harbor」

前回は、太陽の下、サウスビーチで財務省が大晦日直前に炸裂させた複数のNoticeを読まざるを得ない状況に陥ったところまで話した。その上で、お正月特集として、2023年を迎える際の米国投資環境、特にファンド投資絡みで見られる急激な進展に触れた。VC、Sub-Line、NAVの話しは、変化の激しい市場に柔軟に対応し続ける投資形態・テクノロジーの変化の一例に過ぎず、他にも独創的なアイディアで苦境を乗り越える、または高い投資収益を実現させるために常に多くの発明がある。ファンドのスポンサーは、VCでもPEでもHedgeでも、自分のサイフ賭けて勝負してるんで、House Moneyで遊んでる訳ではない点で気合が異なる。必要は発明の母で怠慢が発明の父、だとするとGreedは発明のおばあちゃん・おじいちゃん、かもね(なんだそれ?)。

ということで今日から何回か新春特集で、財務省が炸裂させたガイダンスに触れてみたい。頑張らないと新春特集のはずが、お中元企画や年末商戦になっちゃうんで気を付けます。で、今日はまずNoticeの中でも注目のキャムティー(CAMT)から。

CAMT

CAMT法文の概要に関しては以前のポスティングを参照して欲しいけど、法文やほとんど存在しない立法趣旨だけ読んでも、「うちの会社ってCAMT適用対象なの?」っていう超基本的な判断基準からして不明点だらけ。さすがにこのまま2023年1月の施行開始タイミングを迎えさせては議会から多くの規則策定権を丸投げされた財務省としてもチョッと肩身が狭いということで、法律適用開始の5日前に当たる12月27日に滑り込みセーフでガイダンス公表にこぎ着けた。Notice上のガイダンスは今後策定される公式な財務省規則案に同様の内容が規定される点、またNoticeという法的にShakyな位置づけにあると言えるガイダンスでもその内容に準拠しているポジションにはIRSによる調査時のチャレンジはない点明確にされている。それはそうだよね。財務省が公表した今回のNoticeがCAMTにかかわる唯一の拠り所で、それに準拠して後からルール変わって文句つけられる筋合いはない。

CAMTに関してはまだまだこれからさまざまなガイダンス策定が続くんだろうけど、Noticeはその第一弾。取り急ぎインパクトが大きくかつ緊急性の高い項目の取り扱いがカバーされている。カバー内容は、大別して1) 非課税組織再編等の取り扱い、2) M&Aでグループ構成が変わった場合のAFSIの3年平均の算定法また適用法人身分の継続・停止、3) 連結納税グループの取り扱い、4) 非課税債務免除益の取り扱い、5) 会社更生法終了時の取り扱い、6) 法律可決直前に押し込まれた減価償却費用周りの取り扱い、7) Safe Harbor、8) 税額控除の取り扱い、9) 適用法人かどうかの判断時に使用するAFSIとパートナーシップからの所得配賦の関係、って感じで大御所を網羅。NoticeっていうInformalなガイダンスとは言え、全20ページで結構読み応えがある。内容は全体的に合理的で分かりやすい。で、登場の順番としては後ろの方だけど、まずはSafe Harborから。

CAMT適用法人判断時の安全ガイドライン (Safe Harbor)

Safe Harbor規定を適用すると、通常のルールに基づくフルの(超面倒な)テストの代わりに、簡素化テストに基づきCAMT対象法人ではないと結論づけることが認められる。この手の緩和措置の策定はある程度予想されていて、というのも、じゃないと例えば大げさに言うと財務諸表の利益が3ドルでも、フルのテストを適用してようやく「私は対象法人ではありません…」というポジションをとることが可能になるからだ。

米国MNCフルバージョンのテスト

簡素化テストを理解するには、簡素化のないフルバージョンの概要知識がMust。RIC、REIT、S Corp以外の法人は3年平均AFSIテストに抵触するとCAMT対象となる。AFSIっていうのは「Adjusted Financial Statement Income」で、これは「アフシー」じゃなくて「エイ・エフ・エス・アイ」って呼ぶ点は以前のポスティング通り。AFSIはCAMT導入時に税法に定義が足された新用語で、財務諸表の利益に一定の調整を加えた数字。で、法人の申告課税年度直近3年間のAFSI平均が$1Bを超えるとCAMT対象となる。BEATもそうだけど、対象になるイコールミニマム税を支払う必要があるってことではないからね。対象になるとCAMTミニマム税の支払いがあるかどうかの計算をしないといけなくなるってこと。もちろん、それだけでも超面倒なことだけどね。

で、3年平均テスト目的では通常のAFSIの定義に盛り込まれている財務諸表NOLは無視するよう規定されている。AFSIがマイナスの年があれば、3年平均計算時にマイナスのまま加味されるんで、そのマイナスを翌期以降に繰り越して使用するNOLを加味しないのは当然。

インバウンド企業一般フルバージョンテスト+特別テスト

上の一般フルバージョンテストは米国MNCを対象とするもので、「Foreign-Parented Multinational Groups」って規定されるグループに属する法人(ここでは「インバウンド企業」って言っとくね)には特別なテストが適用される。概念的には、外国親会社を頂点とする連結財務諸表のAFSIが$1Bを超え、「かつ(And)」その中で米国を頂点とするサブグループのAFSIが10分の1の$100M以上だと、そんなインバウンド企業グループに属する米国法人がCAMT対象になるって理解しておけば当たらずしも遠からず。

とは言え、敵は本能寺、じゃなくて「The devil is in the details…」。インバウンド企業100Mテストは、米国MNC$1Bテストと同じ規定で計算されるのに対し、インバウンド企業$1Bテストは、米国MNC$1Bテストとは異なる基準で算定されるんで要注意。この点から、双方の$1Bテストを一般テスト、インバウンド企業特有の$100Mテストをインバウンド企業特別テスト、って区分する一般の見方は語弊が多く良くない。同じ$1Bなんでそちらを同じテストと見たい気持ちは良く分かるけど、個人的には一般テストは米国MNCに関しては$1Bでインバウンド企業に関しては$100M、特別テストはインバウンド企業のみに存在する$1B、とロジカルに区分するようにしている。財務省がどう区分しようが…。特別テストはインバウンド企業のみが気にすればいいテストで、米国MNCには一切適用がない。

で、米国MNC$1B、インバウンド企業$100Mの一般テストは次のようなルールで計算する。単に連結財務諸表の利益を使用する訳ではない点、常に頭の片隅に置いて考えるように。

一般テストとグループ合算

まず一般テストのみの目的で、Section 52(Work Opportunity Creditの計算をする際に、グループ法人群を一社と取り扱う規定)で一社扱いされるグループ法人群のAFSIは、グループ法人群に属する各法人個々の法人の自分のAFSIとみなす、としている。すなわち、CAMT適用一般テスト目的では、グループ法人群を一社と扱うというのではなく、結果は似てるけど、各社のAFSIは自分のAFSIとみなす、というものだ。Section 52は直接・間接・みなしで50%超の資本関係にある法人に加え、共通支配下にあるパートナーシップや個人商店も一社扱いに含むとしてるんで、それらの主体のAFSIも自分のものとなる。「え~、でもパートナーシップのAFSIはSection 704のDistributive Share(Section 704が使用する「Distributive」って用語はDistributionを意味するわけではないので最悪のWord Choiceで実際には「Allocable Share」のこと)でパートナーが合算するんで重複するじゃん~」って即座に反応した人は偉い。100点満点中90点。GPA 3.8だ。ただ、この一般テストで共通支配下のパートナーシップのAFSIも自分のAFSIと考えるっていう規定目的では、Section 704ベースのDistributive Shareの合算は停止される。なんで、例えば、パートナーシップ支配なんかしてないCapitalおよびProfits Interestが10%とかのLPは、投資先パートナーシップのAFSIは(一般テスト目的では)一切合算しなくてもいい一方、75%とか持ってるGPやLLCで管理支配権を持つメンバーはパートナーシップのAFSI全額を自分のAFSIとして取り込む必要があることになる。Section 52のクレジットの金額はパートナーシップの持分相当だけど、CAMT一般テスト目的ではSection 52で「一社と取り扱われる」主体のAFSIは自分のAFSIって規定しているんで、Section 52で共通支配下パートナーシップはパートナーと一社扱いなので、その後のWork Opportunity Creditを持分相当取り込む規定があっても、主体ベースのAFSIの取り込みが求められると考えられる。さらに通常のAFSI計算目的では、財務諸表に反映される確定給付型退職金にかかわる損益は加味せず、代わりに米国税務上取り込まれる損益があればそちらを反映するんだけど、一般テスト目的ではこの調整は行わず、すなわち、確定給付退職金も財務諸表に反映される損益をそのまま使用する。分かり難い~。

一般テスト合算とCFC

一般テスト目的で使用するAFSIは、上のパートナーシップ持分と確定給付型退職金にかかわる例外を除き、CAMTの計算(15%掛けて暫定CAMT計算したりするための)に使用するAFSIと同じ金額を使用することになる。AFSIの定義だけでも書き始めるとお中元セールの季節までひっぱれそうだけど、特筆すべきは、外国法人に関して、外国法人の財務諸表利益のうち米国から見てECIに相当する部分の利益のみが外国法人のAFSIになる、っていう部分と、CFCのAFSIは米国10%株主がSub FやGILTI目的のTested IncomeやLossの合算する際に使用する「Pro-rata Share」に基づくCFCのAFSIを自分のAFSIとして取り込むっていう点。複数のCFCがあって合計でネットLossになる場合は、Lossは繰り越し。

このECI、CFCのルールと一般テスト目的のSection 52合算ルールを合体させて考えると、米国法人から見て50%超の資本関係にあるんで関連者に当たる外国法人のAFSIはECIがなければ(プラニング失敗してECIとか生じるケース以外、普通はECIなどない)、AFSIはゼロになるはず。したがってSection 52で世界中の関連者のAFSIを自分のAFSIにしなさい、って言われても結果としてプラスになる金額はなくて実害はないことになる。代わりに、米国法人は自分が10%株主のCFCの財務諸表利益(AFSIかのように計算し)の自分の持分相当額を自分のAFSIとして取り込む。この取り込みは一般テスト目的の合算とは異なり、AFSIの定義そのものに基づく。したがって、Section 52で合算対象となってAFSIが増えるケースって、連結納税グループ外の米国内関連者のAFSIに起因するケースに限定されるんだろう。

日本企業の米国子会社のようなインバウンド企業が$100M一般テストを適用する際にも、米国MNCと同じルールなので、その目的で、親会社または米国外関連者にECIなんてない(またはないと信じてる?)前提だと、親会社とか米国外関連者のAFSIをSection 52のルールで自分のAFSIとする場合も、日本親会社や外国関連者のAFSIはゼロなのでAFSIは増えない。一方で、米国傘下のCFCに関しては持分に準じた財務諸表利益を自分のAFSIとするんで、その分だけは入ってくる。米国MNCのケースと異なり、インバウンド企業は親会社や米国外関連者の利益が加算されないので、一般テスト目的では$100Mとハードルが低くなってる。

CAMTガイダンスのごく一部に過ぎないSafe Harborの、それもその説明の前段の一般テストの話しが長くなって、CAMTだけで年末商戦にならないように気を付けるね。ただ、Safe Harborがなければどうなるか、っていう背景概要を理解しないとSafe Harborの理解にはならないんで、今しばらくジッと我慢して頂きたく。ここからは次回。

Saturday, January 14, 2023

2023年、明けましておめでとうございます!「2023年の米国市場はどんな?」

2023年、明けましておめでとうございます! 2022年は皆様にとってどんな年だったでしょうか。2023年も皆様にとって実りの多い年となることをお祈りしますね。僕個人的には、2022年の夏に「USデスク」っていうテクニカルなアドバイスに専念できるポジションに移籍できたんで、またひとつのマイルストーン的な年になったけど、そのおかげでマイアミビーチでキューバンサンドイッチ+Stone Crab食べてリラックスできる日は先送りとなり、結局のところ馬鹿の一つ覚えで、USタックス三昧の日々が続いている。オタクの宿命というかサガでしょうか。

NYCは12月一時急激に冷えて、街中でも朝晩は日本の数え方でマイナス15度とかになったんで慌ててフロリダに何日か避難して、ビーチでUSタックス三昧してた(なにそれ)。カリフォルニアに数日戻ろうかな、ともチラッと考えたんだけどね。カリフォルニアってお天気はいいんだけど、失政でNYCと同じように犯罪天国、MDRの近所のMar VistaとかVenice Beachとかまだまだホームレス多いし、それでいて個人の自由に欠ける社会主義や全体主義の国に居るみたいな重圧感があり、結局、アメリカでだんだん少なくなりつつある自由なバイブを感じることができるフロリダで、キューバンコーヒー飲みながら一年を振り返ることとなった。カリフォルニアやNYCの高税率と比べてフロリダは個人所得税もゼロだしね。って言っても引っ越すまではその恩典享受できないけど。そんなこんなで気のせか、Liberateされてよかったです。

で、太陽の下、Sub C関係のアップデートでもしようってワクワクしてサウスビーチに繰り出して調子が出てきた途端の12月27日に財務省がCAMT(キャムティーって呼ぶの覚えてるね?)や自社株買いのガイダンスを公表。さらにFIRPTAのQFPF、REIT関係の規則、さらにECIを生み出すパートナーシップ扱いされてるPTP持分譲渡時の源泉徴収にかかわるクラリ、とか同時に炸裂させた。チラッと読んだら期待以上にExcitingなものだったんで新年(って言ってももう七草がゆも終わってるけど)特別企画でこれらのガイダンスにハイレベルに触れて行ってみたい。今日は、新春特集で2023年米国マーケット動向に触れるけど。

ちなみにPTP持分譲渡にかかわる源泉は免除とかいろいろ紆余曲折があるけど、パートナー側の申告義務は2018年から一貫して適用があるからね。2023年からBrokerによる源泉徴収開始っていう点を「今年から申告が必要か~」とか勘違いして、5-year lateにならないようにね。

PTPに関してはボトムライン、間違ってもK-1を受け取るPTPに日本から投資したりしないように、っていう点に尽きる。特にRetail Investorには厳禁。税務上Corporationに区分されてるPTPだったら株式投資と同じだけど、90%適格所得テストとかで税務上パートナーシップに区分されると、どんなに少ない持分でもPTPの所得がパススルーされるんで、ECIとかあると超面倒。条約適格でもPTPには米国のオフィスとかあるだろうからPEプロテクションは効かない。条約でもしかしたら課税範囲は若干狭まるかもしれないけど、申告書出すこと自体致命的に面倒だから大したComfortにはなんないだろう。仮に連邦で1120Fや1040NR提出する覚悟を決めたとしても、州にも申告義務が生じたり、それも20州とか、とんでもないことになる。米国内のRetail InvestorだってそんなK-1受け取ったら気絶しそうになるんで基本1099を受け取る投資しかしない人たちが大半だ。投資する前に調べるようにね。SECにファイルされているFormとかProspectusとか見たら書いてあるはずだから。

米国マーケット動向「VC」

それにしてもインフレはチョッとマシになりつつあるとは言え、2022年からの利上げ措置でマーケットの様相は一転。2021年はキミ悪いほどM&Aやファンド投資が好調で、資産価値も青天井だったんで、2022年後半からコントラスト的により低迷感がある。長期的なトレンドを見ると2021年が突出してて異常だったんだけどね。 とは言え、調子よくやってたら急激に空模様のかげんが悪くなり(Charみたい!)、VCに投資してもらってるスタートアップなんか「Down Round(前回のRoundよりValuationが下がる資金調達)」になるとAnti-Dilutionとかいろいろ面倒だし、何よりも若干不名誉感があるんで、Roundを先延ばししたり、VC Debtで資金調達したり、投資を受けざる得ないケースでは何とかせめて見た目「Flat Round」にしたい、みたいな対応に奔走中。

PEファンドの投資先は安定的なCash Flowもある確立済みのOperating Companyだけど、VCファンドに投資してもらうスタートアップはEarlyステージだと売り上げはなく、独創的なアイディアとやる気っていうのが唯一の資産で、Operationを継続するため定期的に「Round」で様々な条件を持つPreferred Stockを発行して資金調達していく。RoundはAngelから始まり、Seed、A、B、C、Dって続いていくけど、その中間にSAFEがあったり、シャドーRoundやConvertibleがあったりする。昔はアルファベット聞くとだいたいEarly、Expansion、Lateのどのステージにあるか分かったけど、今ではRunawayが長いケースもあり、アルファベット自体にはあまり意味はなくなってる感じ。

で、Roundは 回を重ねる毎にA、A+、Bとか異なるPreferredが発行される一方、オーナーとか創立メンバーはCommon Stockを持つ。従業員向けにはOption Poolもあるし、SAFE、Convertible、ワラントとかあったり、同じPreferred StockでもRound毎に条件が異なったり、Liquidation Preferenceも必ずしも常に1Xとか限らないし、PIKがあったりすることもある。結果、Cap Table、特にFull Dilution後のTableは複雑怪奇。また、Cap Tableだけ見て各Securitiesの真の権利関係や持分を判断するのは実は難しいというか不正確。なんで何がFlat Roundなのかも半分感覚的な問題だ。PEじゃないけど各Securitiesの権利毎に、どんなExitをすればどんなリターンになるのか、Cap Tableと同時にWaterfallをRunしないと全体像がつかめない。例えばCap TableみてPre-moneyが800で、Roundで200出資してPostが1,000です、っていう時に全部Commonだったら確かにCap Table通り20%の持分を取得したことになるけど、Preferredの場合、前のRoundのPreferredの権利との比較、Liquidation Preference、Warrant、Conversionとかの複雑な権利関係の優先順位をExit時の価値を複数想定して考えてみないと、直近Roundの200を結局のところ何%相当と考えるべきか答えは出ない。算数というよりPerspective的な結論となる。

ここ20年強の間に、米国市場には複数のピンチが訪れたけど、今回のマーケットコンディションはVCの世界的には、2008年金融危機や2020年パンデミックより、なんか2001年頃のネットバブル崩壊時に似てるかもね。あの時は最初Public Marketがヒットされ、徐々にLate Stageに飛び火、その後Early Stateにボディーブローのように来て、結局2002年が一番の氷河期だったような感じ。となるとまだまだこれからでしょうか。何かあるたんびに新たなファイナンス・テクノロジーが生み出されるんで、Private IndustryやVCを取り巻くエコシステムの復元力に期待。

ちなみにこれらの復元力って、民間の力や創意工夫によるもので、官僚やポリティシャンたちに支えてもらってるものではない。日本でVentureを盛り上げようっていう話しの一環で、「省庁に働きかけて米国のこんな制度を導入させたい」とかいう話しをたまに聞くことがある。QSBSとかだったらまだ分かんなくもないけど、米国のエグゼクティブが受け取るコンプパッケージに含まれる「非適格繰延報酬」に対して懲罰的かつドラコニアンな課税を規定している悪法409Aとかを日本にも導入させようとか「わざわざなんで~?」みたいな話しを聞くこともある。

別に409AがあってCap Tableとか管理するようになったりVentureのエコシステムができた訳でもなく、増してや409AでVentureが迷惑することはあっても恩典を受けることなどもちろんない。409Aが制定された2004年よりズ~っと前からVentureのエコシステムは存在し、409Aっていう罠のような法律ができた際には、NQのストックオプションが409Aの対象にならないよう仕方なくそれように時価評価するようになった。もともとCap TableやRound毎のSecuritiesの権利関係を管理してるエコシステムがあり、409Aが制定された際、追加で仕方なくリスク管理的にVentureのコンプライアンスをアシストしているに過ぎない。またこのエコシステム、もちろんCap Tableだけの話ではなく、Legal、Accounting、Finance、を含む総合的なものだ。シリコンバレーや南カリフォルニア、ニューヨーク・ボストンの北東部はもちろん、最近ではフィラデルフィア、テキサス、マイアミ(!)もどんどん充実してきてて、オーナーやファウンダーは奇想天外な発想作りにフォーカスできるような体制が整っている。

米国の制度は当然米国の環境に基づき制定されてるんで、米国と異なる制度やカルチャーを持つ日本にそのまま輸入しても役に立つとは限らない。税法改正時の国民や企業の反応度合・スピードもカルチャー的に違うし。なんで、制度を取り入れる際には「笛吹けども踊らず」にならないように、日本の制度や環境下でどれだけの効果が期待されるかよく検証した方がいい。国民性やカルチャーの違いは、例えばコロナ後の反応や対応を見ても180度異なることが分かるだろう。

米国マーケット動向「PEとSub Line」

低金利が長期間続いたため、その間にPEファンドレベルのSub Line借り入れがすっかり定着・長期化。本来Capital CallのブリッジだったはずのSub Lineは重要なレバレッジとなり、見た目のIRRをブーストするツールとなって久しい。LBOとかでポートフォリオレベルのレバレッジはBarbarians at the Gateとかの古くから最大限化されてたけど、ファンドレベルのレバレッジは、非課税団体にUBTIを生み出す問題とかもあり、以前は存在しない、っていうLPAのTermが普通だった。今ではLPAやPPMに「借ります!(笑)」って書いてある。

Sub LineってPEファンドのUncalledのCapital Commitmentを担保にしたファシリティで、Borrowingベースはもちろん100じゃないから原則貸し倒れのリスクはかなり低い商品。Capital Commitmentを担保に、って言っても実はそのメカニズムは複雑で、Capital Commitmentばかりでなく、Capitalが入金される口座もPledgeするし、デフォルト時にはスポンサーに代わってレンダーがCapital Callできるような仕組みにもなってる。

また、PEファンドはLPから直接ではなくフィーダー経由でCapitalが入金されてくるケースが多い。となると、ファンドレベルでCapital Commitmentを担保にしても相手がフィーダーだと、その先のCommitmentをあてにすることになるんで、法的なDDや手法はかなりややこしい。BorrowingベースにどのLPを加味するか、とかLPの特性に応じてLTVが異なったりとか、実はレンダー側のリスク管理も思ったより複雑な商品だ。Sovereign Wealth FundとかがLPだと理論的にはCapital Callに応じない際の主権免除とかのリスクも考えないといけないし、High Net Worthの個人とかその下のSMAなんかは裕福でもRatingとかないので、ベースからKickoutされたりする。また、以前と異なり2008年以降特にLP持分をSecondary Fundとかに移管したり、GP-LedのContinuation Fundが投資継続するケースも多いから、LPが途中で変わっちゃう時の処理とかにも対応しないといけないケースが多くなってきてるかもね。

ファンドのWaterfallってLPに出資金だけじゃなくて、8%のリターンを優先分配するのが一般的だけど、Sub Lineのコストが2%とかだったら、LPに支払う8%リターンより相当低いんでスポンサー側に慌ててLPにCapital Callするインセンティブはない。IRRは単純にCash In、Cash Outで計算するんで、Capital Callを最大限遅らせ、途中でLeveraged Recapとかで分配をAccelerateできると、IRRを相当Juice Upできることになる。ファンドのPPMに過去の投資実績が誇示されている場合、それがLeverなのか、Unleverなのか良く見て比較するようにね。HedgeファンドはLeverがもとから当たり前だけど、PEのLeverはここ10~15年程度の現象だ。

で、なんでこんな話しになってるか、っていうとSub Lineのコストが8%レベルに近づきつつある今日、IRRをブーストする目的は達成できなくなり、単純なレバレッジになるんで、ファンドではSub Lineの是非を再検討中。ただ、必ずしも8%優先リターンとの比較だけで決める話しでもないんで今後メジャーなファンドがどう出るか興味深い。

米国マーケット動向「PEとNAVローン」

Capital Callを担保にする借り入れとは別に、ファンドが所有するポートフォリオのネット価値を担保にしたNAV(Net Asset Value)ローンも拡大中。もともとSecondaryやCreditファンドで利用が多かった商品だけど、パンデミックを機に通常のPEファンドにも波及。いろいろなテクノロジーで進化中だ。Secondaryに比べてPE NAVは担保にするポートフォリオの数も少ない傾向にあり、その分リスクが高くLTVは低い。また概念的にはポートフォリオのネット価値を担保にした借り入れなんだけど、ポートフォリオの株式、またSecondaryの場合はLP持分を直接担保に入れるのはShareholder Agreement、ポートフォリオレベルのシニアレンダーによる制限、LPA制限とかで難しい。そこでSPVを組成してSPVのEquityを担保にしたりすることもあるけど、SPVのEquityを差し押さえても実際のところすぐにその下層に位置するポートフォリオを換金できるわけでもなく、結局Unsecuredに近いこともある。その場合はこちらも進化中のPrefに近い。

SecondaryやCreditファンドに続いてPEの世界でNAVが一般化し始めたのは、2020年春のパンデミック初期。ポートフォリオの中にLiquidity問題が発生した際に、PEオーナーだとPPPローンの取得に不利で、LPがCapital Callに応じるのがインフラ的に難しい時期があり、またはそもそもファンド後期でDry Powderない状態におかれているファンドももちろんあるから、そんな際に他のポートフォリオでネット価値があるところの持分を担保にファンドが資金調達するようになった。で、ここに来て金利が上昇し、ポートフォリオレベルでのRefinanceリスクとかも顕著化するような傾向もあり、更にNAVのニーズが高まってるという訳。ファンド傘下のSPVが借りたり、ポートフォリオに直接レバレッジを入れるケースもあるけど、それをファンドが保証、またはECLを入れることでファンドが他に所有するポートフォリオの価値をUnlockしたりする。だったら、良質のポートフォリオを売ったらいいじゃん、って思うかもしれないけど、今のマーケットでは売れないところがつらいところ。調子の悪いポートフォリオにNAVローンを供与する場合、もともと調子悪いんでデフォルトの確率は低くない。LBO時にポートフォリオが借りているローンに当然Subordinateする訳だし。レンダーはファンドの保証やECLを取り付けてるけど、他の好調なポートフォリオが売られてその代金全部がLPに分配されないよう、譲渡対価の一部をEscrowして「Cash Trap」したり工夫している。

パンデミック時との比較で、今はGPそのものやLPサイドのLiquidityも問題になることが多く、NAVローンを原資にLeveraged Recapを試みたり、こちらも復元力旺盛で、多様なテクノロジーが進化していく。NAVはかなり個別対応で条件が決まるのでClosingには時間掛かるよね。ちなみにNAVローンは想定してないファンドLPAも未だに多く、LPやLPACの承認とかの手続きで頓挫することもある。

ということでいろんな分野の進化の話はきりがないけど、この辺にしとくね。それでは今年もよろしくお願いします。次回は新春ガイダンスシリーズ。