31年待っていた、と言ってもずっと待ってた訳ではないけど、抜本的税法改正の法文原案が見れる日がついに明日に迫っている。今週のワシントンは忙しそう。元々、税法改正の法文原案が水曜日に公表されることになってたり、トランプによる時期FRB議長の人選の発表(おそらくJerome Powellと言われてるけど)予定、そしてトランプのアジアツアーと既に満載だったのに、さらに月曜日にいきなりMueller特別検察官によるロシア疑惑で初となるマナフォートの起訴が発表され、ますます大変な週となった。
Muellerによる起訴は税法改正の進展に影響ないと共和党指導部はどちらかと言うと敢えて控えめな反応をしているが、ただでさえ無理な日程で税法改正を可決しようとしている矢先の出来事でどう考えてもプラスではない。
で、発表を明日に控えているにもかかわらず法律の内容が伝え漏れてこないのは歳入委員会の重鎮にもが内容を知っていて厳重に管理されているのか、実は未だ決まってなくて漏洩する情報すら存在しなかったりしたら怖い。ほぼの部分は決まっているんだろうけど、最後まで揉めているのは個人所得税算定時の州税控除。州税控除を取っている納税者が多いとされるNYやNJ州の共和党議員はこの点が明確にならないと税法改正には賛成できないと、前回のポスティングで触れた下院の予算決議に反対票を投じた程だ。結果として下院の予算決議は216対212と結構際どく可決されている。
この点に関しては歳入委員会も妥協せざるを得ないのは間違いなく、一部控除を温存するか、または州の不動産税の控除を残すとも言われている。今世紀に入って最初の大型税法改正の運命がSub CでもSub Kでもクロスボーダー系でもなく、所得税上の州税の控除度合いに掛かっているというのもチョッと地味な観は否めないが、行きつくところ議員の興味は選挙区で自分の行動が有権者にどう見えるかということだろうから、この辺りが本当の争点となってくるようだ。
発表前日の今日、下院委員長のPaul Ryanはトランプと税法改正に関して午後2時に打ち合わせをするとしている。トランプはMuellerによる自分の元選挙対策メンバー起訴でどれだけ税法改正にフォーカスできているのだろうか。副大統領のPenceも税法改正プッシュで議員と協議すると言われ、最後までバタバタしていることが分かる。
2018年中間選挙を考えると税法改正を早急に決めておくことがMustだけど、今後の審議は地雷だらけ。明日の公表そしてそれ以降の審議等の展開はかなりの見物だ。