Saturday, February 7, 2026

米国RedomicileとFIRPTA (2)

前回はRoberts主判事の誕生日を祝してIEEPAに基づく関税が条文解釈的、また憲法解釈的に不法かどうかっていう点に関する特別企画でした。主に11月の口頭弁論を聴いた印象を中心に。楽しんで頂けましたでしょうか。Inbound Fより馴染みがあっていいって?それはそうだよね。でも今回はRedomicile実行をInbound Fで実行する際のFIRPTA課税適用緩和に戻ります。関税はSCOTUSの判決が出たら個人的な口頭弁論からの印象と実際の判決の比較、Majority Opinionの構築から伺えるRobertsのバランシングアクト等に少なくとも一回は触れてみたいと思います。「また逢う日まで…」だね(何ソレ?)。

F型再編

適格組織再編のうちEとかFは複数の法人がくっ付いたりしない単独再編。そのうちF型再編は「単なる」法人身分、形式、組成州・国の変更、に適用される。これらの変更が法形式的にどんなステップを経て行われても結果としてこれらの変更を実現するためならF型再編になる。F型再編とは言え適格組織再編規則だから、組織再編に共通の原則フレームワークは同じ。すなわち組織再編に適格とならない場合には、資産移管や株式交換が時価課税取引となり課税が生じるケースで各タイプの組織再編に求められる条件を満たすとそれらが非課税になるっていうもの。非課税となる代償に当事者が受け取る資産・株式の簿価は従来の額を継承する。したがって税務用語で「Tax-Free Reorganization」って言うけど、正確には「Tax-Deferral」。未来永劫フリーなランチはなかなかない。

F型再編も、F型再編でなければ課税があり得る取引が対象って考えられるんで(でなければF型再編要らないし…)、転換、合併、資産移管を伴わずに同一のCorporate Solutionが維持されて単に社名を変えたりするだけの行為はF型再編にはならないって個人的には考えている。意外にもこの点に必ずしもコンセンサスはないようだけど、社名変えて法人内の含み益が課税されるって考えられないんで、F型再編は身分や組成地の変更を転換や合併法を適用して実行する取引に適用があるはずだ。その際、どんな実行法でも単に法人身分、形式、組成州・国の変更のためであれば潜在的にF型再編の候補になる。このことからF型再編を規定している財務省規則でも「譲渡法人」と「結果として誕生する法人(ここでは単に「新生法人」って言っておきます)」の2つの存在を前提としてルールが策定されている。ただ、ターゲット法人と取得側法人が独立して存在するっていうよりはF型再編の譲渡法人と新生法人はF型再編を整理する目的で語られるだけで、新生法人は譲渡法人と同一の法人が継続してるっていうのが税務上の取り扱いって言える。もちろん新生法人にF型再編前に譲渡法人資産以外の資産があったり独自の活動があってはいけないし、F型再編後に譲渡法人が存続し続けたりすることもできない。

で、例によってF型再編にも複数の要件が財務省規則に規定されてるけど、中でも重要で今回のNotice 2025-45にも関係するのが株主同一要件。すなわち、譲渡法人と新生法人の株主がF型再編の直前・直後で同一でないといけない。じゃないと「単なる」身分や組成地変更にならないからね。ただ、他のタイプの適格再編は「Step Transaction」等の法体系を適用して同じプラン下で行われるステップで適格要件をUnwindしたりする場合には要件を満たしていることにはならないけど、F型再編は特別でF型再編前後で他関連取引がプランされていてもF型再編を実行している取引のみにフォーカスして適格性を判断することができる。複雑かつ広範な取引プランの中でもF型再編は、前後の取引から隔離されて守られてるんで業界用語で「バブルの中のF(F in a bubble)」って言われる。Message in a Bottleみたいでクールだね。ポリスは1枚目と2枚目の頃はNew Waveっていうかチョッとパンクっぽさを装ってたけど、2枚目が出た直後(それはそれは昔です)にバルセロナの闘牛場で見たライブではMessage in a Bottleの「I’ll send an SOS to the world」って超8ビートになるところで闘牛場が壊れるんじゃないかっていうくらいの盛り上がりだったのを覚えてる。ちなみにその時のOpening Actは同じUKバンドの「Dr. Feelgood」でした。

で、結構なケースでF型再編はそれ以外の要素を含むより広範な取引の一環で行われる。したがって全体像を見ると「単なる」身分・組成地変更とは言えないケースも多い。例えばどこかの州会社法で組成された法人が上場する際に会社法の観点からデラウェア州やテキサス州法人に転換されることは珍しくない。組成地変更そのものはF型再編だけど、同じプラン下で新生法人が新規に株式を交付したり、既存の株式を償還したりすることもある。そんな時「バブルの中のF」原則はとても有益。F再編自体も複数のステップを経ることがあるけど、それらのステップはバブル内の取引だから、その中では株主同一要件を含むF型再編要件は継続して満たしてなくてはいけない。

Inbound F

このF型再編を利用して外国法人が米国法人にRedomicileすることができる。例えば、外国法人(F型再編の譲渡法人)が米国に自分の身代わりになる米国法人(F型再編の新生法人)を設立(その際に資本金は実質ない状態)、当米国法人に合併(または合併同様に全資産を移管し負債を継承しれもらう)することで外国法人の株主は株式を米国法人の株式と交換し外国法人は米国法人に変わる。または、同様に外国法人が米国に自分の身代わりになる米国法人を設立した後、米国法人がTransitoryのMerger Subを組成し、当Merger Subが外国法人にReverse Subsidiary Merge(その段階で外国法人の株主は株式を米国法人の株式と交換、外国法人は米国法人の100%子会社)、そして最後に外国法人はEntity Classification選択でDRE(税務上は清算)になるとする。このケースも蓋を開けてみると外国法人は組成地が米国法人に変更されている。Inbound Fだ。

Inbound FとFIRPTA

「でも、Inbound FにどうFIRPTA関係あんの?」って思うかもしれないけど、実は大あり。上で触れたInbound Fの最初の例を見ると、まず外国法人が資産を米国法人に移管するステップは税務上、資産は負債継承と米国法人の株式を対価に行われたって取り扱われる。この移管は組織再編適格の場合は原則非課税。ただし、移管対象資産にUSRPIがあると対価として受け取る米国法人株式もUSRPIじゃないとこの部分は課税取引になる。ここが前々回のポスティングで触れた「非課税取引とFIRPTA」部分の取り扱い。次に外国法人は資産移管対価として受け取った米国法人株式を自社の株主に清算分配したと取り扱われる。この分配も組織再編適格の場合は原則非課税だけど、適格組織再編の一環で行われる外国法人の分配に適用される規則に基づき、外国法人が株式を受け取った時点で米国法人がUSRPHCの場合(すなわち株式はUSRPI)、分配は課税取引となり前々回の「外国法人による分配とFIRPTA」の取り扱いが適用される(その際に触れたNotice 89-85およびNotice 2006-46の適用を含む)。

2025‐45のFIRPTA課税緩和策

で、これらのルールは不要にInbound Fを実行困難にしているとし、今回のテーマのNotice 2025-45では特定要件下で上述の課税ルールを緩和している。具体的な緩和に関しては次回。

Sunday, February 1, 2026

トランプ関税の最高裁判決はいつ?

今日は連邦最高裁(SCOTUS)の主判事John Robertsの誕生日なんで敬意を表して(Inbound Fから脱線して)最高裁の話し!って勢いよく書き始めたのが1月27日だったんだけど、書き終わらなくてポスティングの今日には既に誕生日過ぎちゃいました。1月27日はモーツァルトの誕生日でもあるよね!フィガロの結婚聴いてフルーツタルトで時を超えて誕生日を祝いました。Robertsは1955年生まれだけど口頭弁論聞くと相変わらず頭脳明晰で議事進行も迫力満点で凄いね。トランプは1946年だから更に先輩だけど、彼らどんな遺伝子持って生まれたんだろうね。う~ん、Robertsは連邦憲法良く知ってるよね(SCOTUSの主判事だらか当たり前だね)。

で、この一か月ほど「最高裁はいつトランプ関税に関する判決を公表するの?」とか「私も還付もらえる?」系の質問が後を絶たなかった。メディアではなぜか1月9日とか、1月14日に判決が出る、とか根拠のない怪情報が出回ったりしてたんで余計に混乱するよね。

「LEARNING RESOURCES, INC. v TRUMP」

この関税のケース、正確には「LEARNING RESOURCES, INC., ET AL., Petitioners, v. DONALD J. TRUMP, PRESIDENT OF THE UNITED STATES, ET AL., Respondents. 」と「DONALD J. TRUMP, PRESIDENT OF THE UNITED STATES, ET AL., Petitioners, v. V.O.S. SELECTIONS, INC., ET AL., Respondents」の2つのケース(No. 24-1287とNo. 25-250)を共同訴訟化(Consolidated)したものだけど一般には簡単に「LEARNING RESOURCES, INC. v TRUMP」って呼ばれる。昨年11月5日の口頭弁論もRobertsが今日の弁論は「Learning Resources v. Trump, and the consolidated case」に関してっていうオープニングで始まってた。「Et al」っていうのは「その他」っていうことで他にも当事者が居る際に用いられる。「LEARNING RESOURCES, INC.」は、もともとDC Circuit控訴院の判決を不服として連邦政府側がSCOTUSに上告しているもので、もう一つの「V.O.S. SELECTIONS, INC」はFederal Circuit控訴院の判決に上告しているもの。双方ともに一審、控訴審共に原告が勝利している。法的な争点は双方同じ(後述のSubject-Matter Jurisdictionの件を除く)。

登場人物

2つのケースがConsolidateされてたり、被告数が多いんで当事者が多くて登場人物がチョッとConfusingだけど、最初のケースの原告で上告を受けて立ってるのは「Learning Resources, Inc.」と「hand2mind, Inc.」。この2社、教材等のサプライヤーで関税で仕入コストが大きく上がり取り返しのつかない経済的な被害を受けたということ。Common Lawの裁判は被害を受けたものが金銭的な存在賠償を求めて起こすのが原則だから、被害を受けない(Standingがない)と訴訟を持ち込むことはできない。もう一方の「V.O.S. SELECTIONS, INC」ケースの方の原告は「V.O.S. Selections, Inc.」「Plastic Services and Products, LLC (商号 Genova Pipe)」、「MicroKits, LLC」、「FishUSA Inc.」、そして「Terry Precision Cycling LLC」の5社。V.O.S.はニューヨークのワイン輸入者。さらにややこしいことに上告を受けて立つ者、すなわち裁判の対象となっている関税は不法と主張する側、にはオレゴン、アリゾナ、コロラド、コネチカット、デラウェア、イリノイ、メイン、ミネソタ、ネバダ、ニューメキシコ、ニューヨーク、バモントの12州が含まれてる。

元々の被告で上告しているのは主権としての「the United States of America」、トランプ大統領、Department of Homeland Security (DHS)、 Kristi Noem (DHS長官)、Customs and Border Protection (CBP)、Rodney S. Scott (CBP長官)、USTR、Jamieson Greer通商代表、Howard W. Lutnick (商務長官)、加えて訴訟の被告には 財務省、Scott Bessent (財務長官)、商務省も含まれていた。

訴訟の争点

最初の争点は「The International Emergency Economic Powers Act (IEEPA)で国家緊急時に大統領に付与されている権限に関税を課すという行為が含まれているか」っていう点。これは議会が立法したIEEPAっていう法律に含まれる条文解釈(Statute Interpretation)の問題と言え、僕たちが日常、Internal Revenue Codeの条文が意図している意味が何かって格闘しているの同じ検討になる。ちなみにIEEPAは「アイーパ」っていいます。次に仮にIEEPA による大統領への権限付与に関税を課す権利が含まれている場合、法律のその部分は「立法行為を行政府に権限移譲することを禁じている連邦憲法に違反しているか」という点。憲法解釈の争点で主に「Non-delegation条項」(これはその名の通り)やCommon Lawの「Major Questions原則」(Majorな立法Questionは明言がない限り権限移譲されないっていう趣旨の憲法論)の視点での検討になる。最後の争点は法的管轄権にかかわるテクニカルなもので「Learning Resources, Inc.」の一審だった地方裁に法的管轄権(Subject-Matter Jurisdiction)があったかどうか、すなわちそもそも審議をする権限を持っていたかっていう点。この最後の点はこの手の連邦政府を相手取っての訴訟はCourt of International Tradeに持ち込まないとダメで通常の地方裁には管轄権がないという連邦政府側の議論で、一般にはそれは正しいって理解されているけど争点になっているのはIEEPAでそもそも関税を課す権利がないという話しになると地方裁にも管轄があるのではないかっていようなポイント。この点は口頭弁論ではハイライトされてなかった印象があるんでこれ以上は触れない。

訴訟の「争点ではない」ポイント

最高裁は司法府だから、関税を課すという政策が賢明なものか、とか効果があるかというような点には口を出さない。これらは憲法で認められる範囲で立法府の議会や行政府・大統領が決定すること。最高裁に判断が求められているのはあくまでも純粋に法的なもので、最高裁の審議は関税という政策を支持する、またはしないという視点ではない。これは他の最高裁のメジャーな判例も同じで例えば、死刑、拳銃等の武器保持権、Abortionとかメディア報道はとかく「最高裁が死刑容認…」とか「Abortion禁止…」みたいにフレームされることが多いけど、そうではなくこれらの権利が憲法的にどのように解釈され、是非があるのであれば誰が(Abortionに関しては主権を持つ市民が州の選挙・立法を通じて決めるべき)という判断をしていることになる。

また最高裁で審議の対象となってるのはIEEPAに基づく大統領権限だけで、他の法律に基づく関税、例えば232とか301とかに基づく関税には一切影響はない。仮に別の訴訟でも起これば別だけど、232や301はIEEPAと異なり関税を課す権利を大統領に明確に付与しており、また一定の限定的な範囲での権利と考えられることから今回、IEEPAに関して審議されている争点は余りないと言える。

口頭弁論

去年の11月5日10時04分に始まった口頭弁論はスケジュールされた1時間20分(原告・被告各々40分)をもちろん大幅に超過して3時間近くを要した。9人の判事による多くの質問が双方に寄せられた。長いやり取りを詳細に説明するのは紙面の関係で不可能だけど、口頭弁論聞き終わった個人的なImpressionは次のような感じ。

最初の争点であるIEEPAの大統領に対する権限付与に関税が含まれるかっていう点は条文の文言の「regulate… importation」のRegulateに関税を課すという行為が含まれるかっていう点。連邦政府の弁護士(司法省のSolicitor GeneralであるJOHN SAUERが代表)は簡単に言ってしまえば輸入に対する「Regulate」の主たるツールは関税なのだから、この権利は含まれてないという解釈は不合理と言うもの。これに対して原告側の主張は関税を課す権利を与えている他の法律は明確に関税に触れており、関税に言及がないIEEPAでは関税を課す権利は付与されていないと解釈すべきというもの。IEEPAで認められる輸入の「Regulate」はQuota、Embargo、輸入Licenseなどという主張。IEEPAではこれらの権利を付与していると同時に最後に「or otherwise 」と記載されてて、条文解釈的にこのOtherwiseが意味する権限の範囲も議論されていた。またIEEPAを理由に関税を課した例はないという点も指摘していた。それに対して連邦政府はIEEPAの前身である1917年の「Trading with the Enemy Act (TWEA)」(法名がなまなましいね。Running with the Devilみたい)はIEEPA同様に「Regulate」っていう用語を使用してたけど、TWEAに基づき1971年にニクソン大統領が平時に課した関税をCCPA(Federal Circuitの前身みたいな裁判所)が権限の範囲内とした例を持ち出して防御していた。ちなみにこのニクソンのケースの原告は「Yoshida International Inc.」っていうジッパーを日本から輸入していた日本企業だ。1975年のケース。1971年と言えば前回触れたBretton Woodsが崩壊した頃で、この関税も米国のMonetaryシステムを外国の侵略から守るみたいな理由付けだったらしい。なんかいつも変わんないね。

原告のCollateral議論、すなわち仮にIEEPAで関税を課す権利が大統領に付与されているという条文解釈判断になる場合、その付与自体が憲法のNon-delegation条項違反という点もDeepに議論されていた。この憲法解釈にかかわる主たる争点となるのは上述の通り「Non-delegation」と「Major Question原則」だけど、これら2つはほぼ並行して議論されてたんでこの二つの個別な適用は正確には区分し難かった、連邦政府の言い分はNon-delegationは外交政策分野には適用はないというもの。一方、原告側は関税は課税権(Taxing Rights)であり、行政府に権限移譲は認められない立法府の権限の最たるものというもの。IEEPAに基づく関税が課税かどうかっていう点のやり取りは結構面白くて、連邦政府は「IEEPAを基に課している関税の目的は他国の通商や薬物にかかわる行動を制御」するもので「歳入はあくまで付随効果…」という苦しい抗弁。トランプは日ごろから関税でTrillion Dollarの歳入があるって豪語しているし、実際に関税で財政赤字(Deficit)は減っている。

判事の反応

リベラル派のSotomayer、Kagan、Jacksonは原告指示だろう。おそらくNon-delegationの複雑な連邦憲法違反という理由よりも条文解釈的にIEEPAのRegulateには関税は含まれてないっていうOpinionを書くんじゃないだろうか。他の憲法厳格主義派の6人だけど仮にThomasとAlitoが連邦政府の主張を支持とすると、他の4人のOpinionがどうなるかで決まる。この6人はLoper Bright(Chevron原則撤廃)やWest Virginia v. EPA(Major Questions原則を強固に)等でも表れている通り通常から行政府が大きくなるのを嫌う。口頭弁論でも連邦政府側のポジションに余り同調を示している様子はうかがえず残り4人のうち3人がIEEPAに基づく関税を支持するとはチョッと考え難かった。

この部分のダイナミクスは学術的な議論を超えて興味深く、トランプ政権はDOGE、De-Regulation等の政策で分かる通り、建国時の理想からかけ離れて肥大化したDCの官僚システム・行政府を小さくする派、また6人の憲法厳格主義派の判事も憲法の根幹にあたる三権分立を再確立しようとする傾向が強いから、この関税のケースは政権の立場がいつもと逆なんだよね。Alitoが原告側の弁護士Katyalに憲法解釈にかかわる質問をする際、「君(Katyal)からNon-delegationの主張を聴くことになるとはね…」(すなわち、オバマ政権のSolicitor Generalの一人だったKatyal系の弁護士は、通常、行政府に権限がDelegationされているという側の主張をすることが多かったと思われるため)と軽い(だけど深淵な)Jokeを飛ばして会場を沸かせていた。とっさのKatyalの反応も機知に富んでて「お互い、Non-delegation条項の意味を書き換えた憲法解釈の権威として歴史に名を残すようなことは考えたくないですね」(相当な意訳)と返していて、憲法議論の頂点に立つ者によるこのやり取りは口頭弁論の醍醐味そのものだった。

この辺のAmbivalenceのせいか、他のケースでは口頭弁論聴いて「ほぼ間違いなくこんな判決になるだろう」って図り知り易いこともあるけど、その手の確証度合いに比べると「多分こうなるのかな…」っていう程度の感触だった。また判決結果そのもの以上に、どんな風にOpinionを構築するんだろうかっていう好奇心が高まる。最終的な判断は当然、判決を読むまで分かんないけどOpinionを読むのが待ち遠しい。

救済法・Remedy

仮にIEEPAに基づく関税が認められない場合、次に原告にどんな救済が認められるかっていう点が見もの。ちなみに今回、最高裁で審議されてるこのケースはClass Actionじゃないから訴訟という手続きの性格から原則、原告2+5社(口頭弁論では原告は5社って言及されてた)に対する損害賠償の話し。最高裁が何らかの救済を認める場合、自動的に他の輸入者に同様の救済があるということでは必ずしもない。既に地方裁やCITにIEEPAに基づく関税が不法と言う訴訟を持ち込んでいる他の原告は、地方裁等は最高裁の判決に準じた判決を出す義務があるので最高裁で不法という判決となる場合には他のLower Courtsの訴訟に関してもSummary Judgment的に原告が勝利し、同様の救済があることになるだと思う。ただし、口頭弁論でも少し触れられてたけど原告以外の輸入者に関しては全く異なる法源に基づく込み入った手続きになり実務的に還付作業は困難ではないかって議論されていた。

主判事のRobertsは憲法厳格主義であると同時にPragmaticなところがあり、オバマケアを違憲とすると医療保険市場が大混乱すると予想されたので5対4のCasting Vote的にオバマケアは「Taxing Rights」だから議会による立法は憲法違反ではないという詭弁(?)でオバマケアを違憲判決から救った実績がある。今回も同様にIEEPAに基づく関税は不法というSubstantiveな判断に至った上で、救済策としては何らかの実務的に対応可能な方法を提示するんじゃないだろうか。もちろんそうなるかどうかは分かんないし、どんな対応策があり得るか検討もつかないけど、例えば議会の立法に委ねる、または不法という位置づけを判決後のProspectiveな適用にするっていう可能性もあるかもね。

判決はいつ?

最高裁の手続きとして、口頭弁論が終わるとケースは「Submit」済みStatusとなり、その後、いつSCOTUSが判決を言い渡すかは2025~26年の会期が終了するのが6月だからそれまでには言い渡されるはずっていう点を除いて誰にも分からない。明日かもしれないし5月かもしれない。ただひとつ言えるのは9人の判事でどんな風にMajority Opinionを構築するかっていうすり合わせに時間を要しているに違いないっていう点。このプロセスは結論そのもの(Holding)に合意する以上にデリケートで、Holdingには同調しても理由や何をDictaとして挿入するかに関して意見が割れることは多く、Robertsとしては少なくとも6人の判事がMajority Opinionに参加できるようなドラフティングを模索しているかも。税金関係の最高裁判決で話題だったMooreはMajority Opinionを読むとOpinionを構成する判事形成のためのバランシングアクトが素晴らしい。今回は特に救済策をどんなものにするかに頭を悩ませてる可能性はあるよね。

Saturday, January 24, 2026

米国RedomicileとFIRPTA

前回のポスティングは年末年始スペシャルだったんで専門外のGeopoliticsや米ドルの運命で調子でなかったけど、今日からまた米国税務。って思ったらトランプがダボスに行くって知ってチョッとビックリ。しかもダボス行きのAir Force Oneの電気系統がおかしくなって(オフィシャルには「Minor Electrical Issue」)離陸後に引き返すっていうハプニングも。僕らが普段から利用してるコマーシャルエアーだったら整備その他でキャンセル・遅延は珍しくないけどAir Force Oneの整備は鉄壁なはずだからこの話し額面通りに受け取っていいのかどうかチョッと怪しいよね。しかも離陸した後のUターンだからね。

トランプがダボスに行くのは既に半死のグローバリズムに総本山でとどめの一撃を加えに行くつもりだっただろうから(実際にそうなったけど…)、最高度の要人セキュリティで臨んでるんだろうけど去年2度の暗殺未遂に見るように常に危ない状況。そんな状況でのAir Force One引き返し事件は怪し過ぎ。石橋を叩いて渡る的な対応だった可能性もあるけどどこか釈然としない。もしかして最初の747型Air Force Oneはオトリで本当のトランプは最初から代替で急遽登用されバックアップAir Force Oneの一機に当たるC-32(空軍特別仕様のボーイング757)に居たとかね。考え過ぎじゃんって?かもね。まあ、一般市民の僕には知る術もない。ちなみにこの手の話しに詳しい人によると正確にはAir Force Oneっていうのは特定の機体の名称じゃなくて、大統領が搭乗しているAir Force機体のコールサインで、必ずしもいつもの747に限定されて使用される訳じゃないそうだ。C-32も国内移動で小さな空港に着陸する際に日頃から使用されることはあるとのこと。

う~ん、何があったんでしょうか。あくまで架空の世界で何らかの理由で大統領が交代するような事態になったらヤングMAGAの副大統領JDバンスがステップインするんで方向的に余り変わりはないっていうのは良く語られるところで、米国ではJDバンスはトランプの生命保険って言う人もいるほどだ。

で、ダボスでのトランプのスピーチは大方の予想よりソフトタッチだった感がある以外に大きな驚きはなかったけど(グリーンランドに関しては例によってTACOぶりが否めなかったけどこれも想定通りなのかな?)、欧州委員会首脳のアルセラの公演は面白いというかチョッと不思議だった。トランプにボロクソ言われたんで何らの形で米国の過去に触れなければって思ったのか、文脈的にチョッと唐突な感じでアルセラ曰く「1971年のニクソンショックでBretton Woods体制が終わり、その地殻変動によりグローバリズムが実現した」とし「そして今、また(今度はグローバリズムが終わる)次の時代の変革に際し過去の教訓から学び欧州は強くなくてはいけない…。独自の通貨も云々」とか。

あんまり深く聞いてなかったけどFiat Currency化して久しい米政府の無責任なMonetary政策や米ドル運営に釘を刺してたってことなのかな。Euroclearにあるロシア中央銀行の米ドル資産没収をちらつかせて米ドル基軸通貨Statusにみんなで引導を渡しておいて面白いね(SWIFTもEuroclearもせっかくDCとかNYCじゃなくてベルギーに設立したのにね)。ニクソンショックでBretton Woodsが終わった点はそうだし、また今日のような地殻変動時に各国が(Survivalモードの?)戦略策定待ったナシっていうのもそうだろうけど、今日直面しているグローバルリオーダーとニクソンショックをパラレルに描写している点、またニクソンショックでグローバリズムに至ったっていう演説内容は誰がスクリプトしたにしてもDeepな考察に基づくんだろう。そう解されてるんだね。ニクソンショックで米ドルが正式に金本位性じゃなくなって、既にFiat化してた欧州通貨等の他国通貨に仲間入りし、その後はFiat通貨の歴史の必然とでもいうべき身の丈に合わない量の紙幣を刷り続け今日の米ドルに至るけど、それがグローバリズム導入の助けっていう因果関係部分が個人的にはピンと来なかったんでもう少し勉強します。国家間や市民と国家の間の信用や信頼が揺らぐ中、何の資産にもバックアップされないFiatは各国がLegal Tender(この紙切れを使って税金を納めることができる)って約束しているんでその価値が認められる。米ドル紙幣には一枚一枚丁寧に「This note is legal tender for all debts, public and private」って印字してあるよね。そこが人生ゲーム(古い?)の100,000ドル紙幣とは違うところ。昔、僕たちの世代の人生ゲームだと白い100,000ドル紙幣が溜まるとうれしかった。薄いピンク色(だっけ?もしかして薄い黄色?)の1,000ドルは結婚祝いとかの時は便利だったけどね。

こんなFiat通貨の米ドルを基軸にSWIFT、Euroclear、西の金融機関が支配する現状のMonetaryシステムはGeopoliticsや通商と密接な関係にあるんで切り離して考えることはできないけど、このシステムもここに来て変革間近なのかもね。米国的には独立250周年近辺に何か大きな発表や動きがあるのかな。それが金の再起用(とは言ってもPhysicalな金の量は足りないよね)なのかGENIUS Actに基づくStable Coinの活用なのか分かんないけど2026年のVolatilityは激しそう。NYCのJFK空港にあるCOMEXでは前代未聞のGoldの現物デリバリーがあるって専門の方が言ってた。誰がStand for delieveryかは分からないけど財務省のExchange Stabilization Fund (ESF) だとしてもおかしくないってことらしい。

Volatilityが高くなるとAlpha Returnを求める資産家やヘッジファンドの暗躍・活躍の時代がまたしても到来。そんな時代の財務長官が「あの」Scott Bessentっていうのも全てシナリオ通りなんでしょうか。イロンマスクがダボスで「(テクノロジー的に)人類は今までかつてない時代に生きてる」ってポジティブなトーンだったけど、あらゆる意味でかつてない時代に生きてるのかな。ローマ帝国の崩壊時の世界ってどんなだっただろうね。当時はグローバリズムとかもちろん存在しなかったから例えばヤマト政権はローマ帝国が崩壊しつつあること自体知らなかっただろうけど、今日の変動は瞬時にグローバル動向に影響を与えるんで世界的なインパクトはもちろん比較にならない。これってグローバリズムの弊害のひとつ?かもね。とは言っても鎖国にはもどれないよね。余談だけど、イロンマスクをダボスでホストしてたブラックロックのラリーフィンクが「テクノロジーで不老不死になれるか」って熱心に聞いてて「右腕と左腕が同じように老化する点に注目すれば人間のどこかに老化をトリガーする指令があるだろうからその辺を把握すれば可能性あり」(記憶に基づく相当な意訳です)ってマスクが言ってた。フィンクは「それはうれしい」って無邪気に喜んでて面白かった。フィンクや秦の始皇帝は同じように考えるんだね。いつの時代も変わんないね。マスクは「死にもメリットはある」とか返してた。そんなやり取りは、ふと宮崎監督のスタジオジブリ映画のセリフ数々の重みを再認識させてくれた。日本はDeepだ。

そして税法

税務以外の専門外の話しは前回で終わったんじゃないのって思った?反省してここで本当に終わりにします(次に何か起こるまでは)。凄い時代に生きてるってことなんでつい…。で、税法の世界も昨年後半触れた通りOB3関係やDe-Regulation・規制緩和系でトピックは多い。そんな中まずはDe-Regulation系から攻めることにして、前回、前々回で自社株買い1%懲罰課税のFunding規則撤廃とDC REITの定義緩和措置をカバーした。今日はInbound FとFIRPTAについて。

Notice 2025-45

チョッと前になるけど、財務省は2025年8月19日にNoticeで、米国外法人が米国法人に生まれ変わるDomestication・Redomicile取引をFIRPTA面から援護する規則を公表した。Redomicile実行ストラクチャリングはひとつじゃないけど、Noticeでは米国外の上場企業がF型インバウンド資産移管組織再編(Inbound F)を利用する際のFIRPTA適用緩和を規定している。今後、当Noticeの内容にて規則草案を公表するとのこと。具体的には一定要件を満たすInbound Fを「対象Inbound F」とし、Inbound Fのステップに内包されるUSRPI(米国法人株式を含む米国不動産持分)移管に対するFIRPTA課税適用を緩和している。当規則はNotice公表日の2025年8月19日以降の分配、資産移管、資産交換に適用可能。

分配や非課税取引とFIRPTA

FIRPTA課税のベーシックに関しては2023年の「FIRPTAアップデート」で結構詳しく触れてるんでそちらを見て欲しい。FIRPTA課税はいろんな取引に適用があり得るけど、今回のNoticeが触れているInbound Fに関係が深いのは外国法人による分配資産に米国法人株式等のUSRPIが含まれるケース、また組織再編を含む非課税資産移管に対するFIRPTA課税になる。この辺りの取り扱いは条文だけでなく、暫定規則(Temporary Regulations)や過去のNoticeに基づくんで元々かなり複雑。規則は暫定なんだ…って不思議に思うかもしれないけど、結構な数の財務省規則が暫定Statusのまま生き残っている。

暫定のまま規則が長期にわたり放置される傾向があったんで、1988年11月21日以降に公表された暫定規則は3年後に自動的に法的効果を持たなくなるっている所謂Sunset規定が条文化されてる。Sunset規定ができてから財務省・IRSは通常、暫定規則と同時に同じ内容の規則草案(NPRM)を公表する。暫定規則は存在している間、最終規則と同じ法的効果がある一方、規則草案には法的効果はない。ただ、暫定規則がSunsetしてしまっても一応、法的効果はないけど規則草案はそのまま生きてるんで、その後、草案を最終化することができる。FIRPTA課税の複数の規則(-5T、-6T、-7T、-9T)は長らく暫定のままだけど、強制Subsetで3年間制限が導入される前のものなんで今日でも暫定のまま法的効果を持っている。分配の規則は1988年5月4日に公表されているんで滑り込みセーフでSubset前だ。その後、一部修正やNoticeでのオーバーライドはあるけど、Subset目的ではあくまでオリジナル公表日をみるんで40年近くもSurviveしてる。

外国法人による分配とFIRPTA

清算分配、Redemption(この用語を聞くと嫌でも自社株買いExcise Taxを思いだすね!(苦笑))を含む外国法人による資産分配は含み益を持つ資産でも多くのケースで米国では非課税。含み益を持つ資産の分配は清算分配以外の局面ではみなし資産譲渡として課税が原則だけど、外国法人の話しなんでECIでない限り(ECIじゃないケースがほとんど)課税対象じゃないし、子会社清算だと潜在的にsection 332取引になってsection 337の適用もあり得る。これらの取り扱いはFIRPTA課税で原則オーバーライドされ、分配資産にUSRPIが含まれる場合、USRPIの含み益は米国で課税対象になる。

外国法人の分配に対するこのFIRPTA課税には例外がある。USRPI分配を受け取る者がその後のUSRPI譲渡に米国で課税される、そして分配で受け取るUSRPIに関して受け手が認識する簿価が分配する側の外国法人が認識していた簿価を上回らない場合には分配にはFIRPTA課税は不適用となる。通常分配資産に関して受け手が認識する資産簿価は時価だから、含み益を持つUSRPI分配に関して2つ目の要件は満たさず、通常分配にこの例外規定の適用は難しい。この例外は条文そのものに規定されてるんで「Statutory Exception」っていうけど、条文では財務省に更なる例外規則の策定権を認めていて、財務省は暫定規則で清算分配およびスピンオフに対して例外を規定してる。組織再編に関してはC、D、F型組織再編の一環で外国法人が別の法人に株式対価で資産移管し、受け取り対価の株式がUSRPIの場合、直後に譲渡法人が自分の株主に対価で受け取ったUSRPI(存続法人の株式)を精算分配する際には原則、含み益にFIRPTA課税があるとしている。ただしこの分配も上述のStatutory Exception条件を満たす場合には分配そのものに課税はない。この組織再編の(みなしを含む)清算分配で受け取る資産(適格組織再編の話しなんで多くのケースで存続法人の株式)の簿価は、原則、株主が消滅法人株式に対して認識していた簿価になるんでStatutory Exception適用のチャンスは上がる。組織再編時の分配に対するこのFIRPTA課税はチョッと直観的に分かり難いかもしれないんでベーシックな点を乱暴なほど簡素化して触れておくと、資産移管型の組織再編は資産を移管をする法人が、存続する移管先法人から移管対価として移管先法人株式(プラスあればBoot)を受け取り、直後に受け取った対価(およびあれば手元に残ってる資産)を自分の株主に清算分配(みなし清算分配含む)する。今はその清算分配にかかわる話しをしてる。

1989年に公表されたNotice 89-85では、組織再編の一環で行われる清算分配に対するStatutory Exceptionの代わりに別の例外を規定している。すなわち、清算分配をする外国法人の株主が1980年以降に当外国法人の持分を課税取引で譲渡し、仮にその時点で当外国法人が米国法人でその持分がUSRPIだったとしたらそれらの株主が支払ったであろう税額を外国法人が支払えば、分配そのものにはFIRPTA課税はないとしている。ただし、この例外の適用条件として組織再編で消滅法人の株主が実際に分配(株主の視点からは消滅法人株式と交換)で受け取る存続米国法人株式の将来譲渡時に米国で(FIRPTA課税を含む)課税の対象になること、また分配法人が分配の課税年度に申告・報告義務に準拠することって規定されている。ただしNotice 89-57っていう別のNoticeは申告・報告義務を一定条件下で緩和している。なぜ1980年以降かって言うとFIRPTA課税っていう法律ができたのが1980年だから。この規則に関してUnpackしないといけない検討は多い。

更にややこしいことに1989年のNoticeから20年弱経過したこともあり、2006年には別のNotice(2006-46)が公表され、89-85に規定される例外を修正している。修正では上述のNotice 89-85で加味しないといけない株主による外国法人株式譲渡を1980年以降ではなく組織再編前の10年間に限定している。ただし再編前に存続米国法人(または関連者)が外国法人を支配(価値または議決権50%以上ベース)している場合には支配開始日から遡ること10年から再編日までの期間となる。

非課税取引とFIRPTA

非課税取引(nonrecognition transaction)は主に組織再編または適格現物出資に基づく資産交換でFIRPTAがなければ非課税(簿価のステップアップがないから正確にはDeferralだけど用語として「Tax-Free」って言われます)になる取引のことだけど、USRPIの移管・交換に関して通常通り非課税と認められるのは交換対象となる資産もUSRPIの場合。交換する資産は当然USRPIの想定。でないとFIRPTA課税の対象じゃないから組織再編や適格現物出資を含む通常のルールで課税関係が決まる。

Inbound F

次はいよいよInbound Fだけど、ダボスで脱線してしまってチョッと長くなってきたんで今日はこの辺で。今日・明日は相当冷え込むんで(摂氏だとマイナス15度!)明日またCoffee片手に頑張ります。

Thursday, January 8, 2026

2026年明けましておめでとうございます!今年はどんな年?

2026年明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします。

このポスティング、ゆく年くる年のつもりで書き始めたんだけど、既に新年を迎えたんで「新春」ポスティングになりました。皆さんはどんな「New Year Resolution」を立てたでしょうか。初夢は富士山や鷹や茄子だった?それともBitcoin、AI、世界の平和とかだったかもね。

例年のことだけど2025年も始まったな~と思ったらアッと言う間に過ぎてしまった。とは言えトランプ政権が誕生してから未だ1年未満なんだよね。この1年の米国リセット、またその影響を受けてグローバルのリセットはコペルニクス的転回。それでも地球はまだ太陽の周り回ってるはずだけど。

米国税務(広義には米国の法体系)オタクの僕にとってGeopolitics、マクロ経済、特にMonetary Policy等は専門外だけど(したがって専門家の視点からはおかしいこと言ってることも多いかも)、それでも時代の大きな変遷は感じざるを得ない。Fiat Currencyの過多なプリンティング、Bitcoin派とGold派の戦い、AIや自動運転(これ凄く便利)を含むテクノロジーの進化、税務その他の法制度をとりまく様々な環境の変化は、法制度の理解に不可欠なことが多い。

今回は新春特集なのを良いことにオタクな米国税務テクニカルな話しは次回以降に泣く泣く譲り、2025年を振り返り2026年に備える、みたいなテーマとします。いつもそうだけどあくまで私見で無知さを露呈するかもしれないけど米国で感じる姿をのべつ幕無しに書いておくね

僕たちが現実って思ってることの多くは演出?

米国を語る際のひとつの副題として、肌感覚的に日本の一般市民には米国って言う国がほぼ理解されていない点っていう点がある。戦後80年経過していて堅固な同盟関係を築いている日米間でなぜ?って思うことは多いけど、考えてみると米国に住んでる僕たちでも米国っていう国を理解するのは難しいし知らぬが仏みたいな部分も多いから増してや対岸の火事とまでは行かなくても他国の米国の事情が日本で理解されていないのは当然かもね。

これって従来はニュースソースがレガシーメディアの報道に限られていた点は一因だろうけど、米国レガシーメディアは主に民主党側なので、例えば、オバマやバイデン政権は良く分かんないけど何となく善で、トランプ政権は逆に悪っていう銭形平次とかウルトラマン的な感覚の世論の形成に尽力する傾向がある。

その昔、Jim Carrey(彼のLiar Liarは面白かったね)主演の「トルーマン・ショー」って1998年の映画があって、トルーマンっていう主人公の人生は全て舞台装置上の演出でそれを知らないのは本人だけ、みたいなストーリーで当時話題だったんでLAの映画館で封切と同時に見たけど、その頃は単なるエンターテインメントとして見てた。でも、あのストーリーって結構怖くて、結局のところ僕たちが生きてる世界や現実っていうのはメディアを含むDeep Stateに完全に支配されている演出に過ぎず、大多数の一般市民は本当の現実を知らずに生涯を送っているっていう実態を大げさに描いてるとすると実に深淵。

1998年はGoogleが設立された年で、まだまだアナログの世界だったけど、全てがデジタルに移行し、トルーマンショー当時とは比較にならない監視社会に移行した今日、当時は単なる映画の非現実的なあらすじにしか見えなかった話しが、実は僕もトルーマンか…っていうような再認識をせざるを得ない。知らぬが仏でそれはそれで実害なければいいのかもしれないけどね。最後の一線は政府、企業、個人の道徳観だね。う~ん大丈夫かな。個人にしても企業にしてもメディアで報道されていることは演出の可能性ありっていう点を理解してリスク管理していくしかない。インターネット普及で1998年とは比較にならない量の代替ニュースソースがあるんで異なる視点を吸収できるチャンスは多いけど、どれが正しいってこともないんで難しいよね。

America Firstトランプ2.0の即実行で2025年はパラダイムシフト

180度転換とも言える米国の政策リセットは、大別してオープンボーダーの撤回・国境警備強化、バイデン政権下で1千万人以上と言われる不法移民流入に対する強制送還措置、エネジー・Climate関係、金融・税制・独禁法・その他の広範な分野における規制緩和(De-Regulation)、Re-shoringを目指す通商政策、カルチャー系(いわゆるWokeへのプッシュバック)などなど。これらは全て選挙前からの公約に基づくもので全て速攻で実行された。その意味で有権者への公約は守ったことになる。

このExecutionのスピードは2016年のトランプ1.0の失敗と対照的。すなわち2016年政権発足当時はDCの抵抗を過小評価していたかまたはそもそも部外者なんでDCのパワーストラクチャーを理解していなかったんだろうけど、当時は内部で足を引っ張られ、「匿名情報源」の真偽不明の諸々メディア報道、今では作り事だったって分かっているロシア疑惑、とかで政策どころじゃなかった感じだもんね。このトランプ1.0の教訓を活かし、2.0は相当用意周到だったけど、感覚的に2024年11月の選挙後に準備開始したんでは到底間に合わないレベル。となると、おそらく2020年の選挙結果を見て2024年はちゃんとやれば当選するっていう確信があり、4年間かけて相当な準備をしたとしか考えられないね。取り巻きもSusie Wilesとか実力者かつ忠臣で揃えてるし。Wilesが先日Vanity Fairにインタビュー許したのは意外だったけどね。

2024年の選挙結果予想とかもそうだけど、米国のレガシーメディアはトランプに対しては2016年から一貫して極端にネガティブ。ニュースを伝えるっていうよりもトランプを引きずりおろすっていうのが目的になってしまったんで、これらの表面的なニュースから情報を得ていると本当のトレンドは分かり難い。

メディアや民主党のメッセージはその時その時で流行フレーズ(Buzz Word)、例えば選挙中は「ファシスト」「ヒトラー」, Elon MuskがDOGEに居た頃は「President Musk」、政権発足後の諸々に政策実行時には「Chaos」、とか、を決めて徹底的に連呼して世論に浸透させる。それらだけ聞いてると大変な混乱が生じてるようなイメージを持つかもしれない。トランプっていう人物に予見可能性が低いのは確かだけど、上述の政策そのものは選挙運動中から一貫して提唱しているもので、それらが賢明なものか、または賛成できるかどうかは別として、2025年は尋常じゃないスピードと決意で着々とそれらをExecutionした一年って言える。

国外不干渉は?

ひとつ公約違反(?)があるとすると、米国外の戦争や他国の内政干渉、Nation Buildingしたりしないっていう原則。Nation BuildingのUSAIDは即廃止されたけど(もちろんだからってBlobがなくなったって思うナイーブな人はいないし、これらがゼロになると米国の国力や経済力にマイナス面もあるんだろう)、イランにミサイル打ち込んだり、ウクライナに関してもEUとかNATOが一向に戦争を終わらせる気配を見せないなか、議会のプレッシャーもあってか最後通牒を発することができず、なんだかんだ米国も中途半端な関与を続けてる。数日前はベネズエラのMaduroを米国の罪状に基づき逮捕の上、Brooklynに連れてくるっていう驚愕の出来事もあった。Maduroのような立場にある者は当然、どの国でも要塞のようなところで強力な警備で守られてるはずだけど、そんな他国のリーダーを国外から攻撃して数時間で(米国側の)犠牲者ゼロでNYCに連れて帰ってくるっていう諜報能力やオペレーション遂行能力にはビックリ。米国と馬の合わない他国のリーダーも戦々恐々だろう。ただ、MAGAの重要な信条のひとつ、米国外不干渉の原則からは逸脱してるよね。イランとかベネズエラは単発攻撃なんで湾岸戦争とかベトナム戦争とは比較可能性はないけど、だからってMAGAのサポートは得られるんでしょうか。

Donro主義

ベネズエラに関しては過去の米国石油会社の資産没収や米国への薬物流入、等の特別な背景があるかもしれないけど、そう言えば先日公表された米国の「National Security Strategy」でも従来の外交政策を一変、米国の国家主権を最重要視して、グローバルではなく「西半球」(Western Hemisphere)の反米勢力やそこからの不法移民や犯罪の排除にフォーカスするとしてる。西半球を米国のSphere of Influenceとしてフォーカスする外交はMonro 主義だけど、その復活がうたわれていた。Donald Trumpにもじって早速Donro主義っていう新用語が生まれてる。

そんな原則の下、西半球以外の地域への関与は徐々に控えると同時に、米国が自分の裏庭だと思っている西半球に属するベネズエラが反米勢力に支配されたり、中国やロシアの影響が強くなったり石油がそれらの国に渡るのは許せないっていうことなんだろうか。Maduroは米国に逮捕される直前、中国の代表と会っていたそうだから反米他国とは親密な関係にあったんだろう。National Security Strategyではロシアとは安定的な関係を築くとしたり、中国にもソフトタッチな一方、欧州やNATOには冷淡。EUとは言論統制の問題、また国家主権や選挙に基づかないグローバリストによるSuper Stateの統治形態、等の観点からMAGAの米国とは馬が合わない。

グリーンランドと火星

西半球って言えばグリーンランドが含まれててこれも意味深。ベネズエラの例から見るに、その気になれば数時間で占拠可能なのかもしれないけど、現時点では対価を支払って取得するとかって未だ言ってるけどね。グリーンランドに関しては米国の国家安全保障や資源の観点からの重要性が指摘されるけど、米国の自律神経的に新たなフロンティアを求める血が騒いでるっていう側面はないのかな。

以前のポスティングでも書いた記憶があるけど、今の米国って、個人のLibertyを重要視するリベタリアン派には独立時や憲法起草当時の精神・理想から掛け離れた国になってしまったって感じてる者が少なくないだろう。MAGAってグローバリストに取り残された一般市民を代表する面もあるけど、Tech Rightとかのリベタリアン的な側面もあるよね。Tech Rightやリベタリアンの人は未開の地で一から米国が目指した真の個人の自由を再度追及したい、みたいなドリームがあるんじゃないかな、って感じる。Techの重鎮やCypherpunkの人って結構な人がイデオロギー的に真逆の大きな政府・官僚主導のCaliforniaにも住んでる気がするんでチョッと不思議だけど、根はリベタリアンな人が多いように感じる。火星に文明を築きたいっていうドリームも、もう地球はトルーマンショーで自由はないから新天地を目指したいみたいな理想を追求してるのかもね。でもTechが原因でますますトルーマンショーになっているんでなんか矛盾があるけど。グリーンランドはその一歩?

Bitcoin

Cypherpunkと言えばBitcoin。取引の多くが現金ではなくカード等の電子決済に移行した中、インターネット普及初期から取引を中央銀行や銀行に頼らずに純粋にPrivateに行う仕組みを現実化したいっていう者が現れてた。シルクロードみたいなアングラマーケットを目指したっていうよりも単純にお金の動きを把握されたりする点を嫌うPrivacy面、トランプ政権が問題視している過去のDe-bankとかでも明らかなように急に自分のお金が使えなくなったりするリスクを恐れたりする制度そのものに対する不信感、に基づく動きだと理解してるけど、E-Goldとかの流れからBitcoinはそれを達成しようとするもの。

でも今のところBitcoinは商業の媒体・通貨っていう機能よりも、どこまで価値が維持できるのか不安なFiat CurrencyやDebasement対策で長期的な富の温存的な存在になってるけど、価値が安定したら通貨としての機能も持つようになるかもね。後述の米ドルの問題と直結してる。米国法制面で2025年に可決・署名済みのGENIUS Actや今議会で議論されているCrypto Market Structure法案、などトランプ政権下ではCryptoに関してより活発な議論が行われているんでこちらも2026年は注目に値する。

基軸通貨USドルとペニー(セント)硬貨廃止

ニクソンショックで金本位性を一方的に撤回してドルがFiat Currencyになって際限なくドルをプリントすることができるようになったけど、それ以前、1913年にFederal Reserveが通貨を国単位で管理するようになってからのドルの価値は実に96%下がっている。逆に言えばインフレが3,000%っていうこと。1913年は連邦憲法改正で連邦政府がIncome Taxを徴収することが初めて認められた年。この辺りから建国時の理想は崩れていくね。大国のサガだ。

戦争その他のクライシス毎に出費を重ね結果、到底返済不能な$38Tの国家負債。過剰なドル供給でにっちもさっちもいかなくる姿はローマ時代の銀貨(denarius)に含まれる銀の量がどんどん低下していったのと同じ。帝国初期には98%ってほぼ純銀硬貨だったものが、90%、80%、50%、20%、ついに300年AD頃には2%からゼロ%って銀貨とは名ばかりになってしまった。銀貨の価値が低減する訳だから、当然銀貨で表示される物品の価格は上がる。6,000%を超えるインフレになりリーダーの信用な地に落ちた。はは、6,000%のローマ帝国の話しは大昔で今は違うって思うかもしれないけど、米国は1913年から100年掛けて3,000%。どっちがマシだろうか。

ちなみに米国のPennyは製造コストが1セントより高いっていうことで製造停止になったけど、これもPenny自体の価値(すなわちPennyの購買力)が大きく低下してしまったっていうことでDenariusの運命、そしてローマ帝国の運命を連想させる象徴的な2025年の出来事。

返済できないって分かってる負債に対処するため歴史的に必ず起こるのがDebasement。すなわち意図的に自国通貨の価値を下げて返済を容易にするっていう作戦。これはイコール、高いインフレなんで賃金上昇が表面インフレ率を上回らない限り一般市民には受け入れ難い。利下げその他の動きでこのテンションをどうするかのかじ取りは難しそう。ドルがBebaseって言ってもドルの為替レートは悪くなってないじゃんって思うかもしれないけど、それは他のFiat Currencyとの比較での話し。どの通貨、EUも円もFiat Currencyで同じような状況にあるんで相対的な話しなんだと思う。

米国が巨額の債務でも大丈夫だったのはドルが基軸通貨だっていう理由が大きい。所謂Exorbitant Privilegeだ。Overnightでドル以外の通貨が基軸通貨になるとは思えないけど、Debasementとは別の観点で基軸通貨を持つ国としてどうなのかな、って思えたのはロシアに対する制裁でバイデン政権がEUと一緒に$300Bのロシア中央銀行が持つドル資産を凍結してしまった事件。主にEuroclearにある資産の話しだけど、その後、EUでは凍結だけではなく実質没収(国際法上許されないってことで結局腰が引けた?)みたいな話しも出てたって理解してる。これは相当な冷却効果で、過去にも凍結は限定的にあったけど、核保有軍事大国ロシアの資産も凍結されたり没収の話しに至るっていうことは、特に反米のレッテルを張られやすい国の中央銀行として米国債やドル資産はリスキーって当然考えてドル離脱が加速するだろう。BRICsでは一部金でバックアップされたバスケット通貨構想もある。国家ですら凍結対象となるとCypherpunkが恐れる個人の資産凍結などはいとも簡単。Bitcoinがレスキューできるでしょうか。

なぜリセット?

米国や世界のリセットだけど、トランプが出てきて急にリセットしてるっていうよりも、ここ何年も掛けて蓄積されてきた支配階級のグローバリストと米国一般市民間の「Disconnect」が作因というかAgentで、その反発がトランプやMAGAとして具現化されてるってことだろう。そんなタイミングで媒体としてトランプって言う変人が存在したのは時の悪戯。トランプの好き嫌いは両極端なんで意見が割れるところだけど、100件近い刑事訴訟、その他民事訴訟、徹底したメディア中傷、その他の困難を克服して再選っていう精神力は普通ではない。

米国外の一般市民と生活を共にしてないんで肌感覚はゼロだけど、もし同様のDisconnectや不満、失望を感じている一般市民が米国外でも多いとすると、戦後80年のグローバル秩序は大きな曲がり角差し掛かってるだろう。支配階級のグローバリストは各国の一般市民の意思で成り立つ国家主権ベースではなく、権威主義的にトップダウンで世界レベルで事を進めようとするから、自国の選挙で地道に議員を選んだりしても結局何も変わんないねっていう無力感の蓄積も激しい。

僕たちは戦後のグローバル秩序しか体験したことないし、それがあたも未来永劫続くような錯覚に陥ってるかもしれないけど、歴史を見ると必ず訪れる大きなリセット。たまたまそんな時代に生きてるってことなんだろうね。

タックスの世界でもOECDのグローバルタックスなんかはその例で、自国の選挙や主権国家レベルの統治とは直接関係なく、各国市民に説明責任のない欧州の専門家が税法を書き、その規則から逸脱すると村八分にすることで各国に適用を半強制するもので、各国市民の意思が反映されているように見えない。15%のミニマム税を課すっていう政策が世界の発展にプラスかどうかって視点は置いておいて、その意思決定プロセスに対する議論が(米国外では)思ったよりも少ない点は意外だった。なんかトルーマンショーみたい。

この従来の民主主義とは異なる新しい姿のコンセンサス民主主義、すなわち支配階級にあるグローバリストが超国家的なポリシーを一般市民からは手の届かないところで合意し、各国にトップダウンでその実行を求めるタイプの民主主義(それが民主主義って言えればだけど…)で、Brexitやトランプ1.0以降に加速した感じがする。ただ「Rule-based」の秩序っていうのは、Ruleを策定する側に説明責任がないとRuleされる側の納得感が低下するっていう致命的な欠点があるけどね。

トップダウンの新しい民主主義の許容レベルは各国の国民性や国家統治のあり方、国際舞台での発言力等の違いにより凹凸があるだろう。議会制度(Congress制度、Parliament制ではないという意味)で、国民性的にもなんだかんだ言って個人のLibertyを重要視するリベタリアンが比較的多い米国では衝突必至のCollision Course。グローバルタックスでも結局衝突。G7が12月末までに合意することに合意していた(?)Side-by-sideはどうしちゃったんでしょうかって思ってたらギリギリセーフでルールが公表されたね。これを受けて米国財務長官のScott Bessentは「the historic victory in preserving US sovereignty」って反応してた。この反応からもグローバリタックスの問題はテクニカルなタックス面に加えて一般市民・有権者への説明責任を伴う主権国家ベースのRule作り、と新民主主義との確執だったことが計り知れる。まあ、Side-by-sideルール公開があんまり遅くなると議会では例の(苦笑)section 899の復活も噂されてたもんね。

グローバルタックスは法人税の世界なんで戦争や個人のLibertyの観点から比較的Benignな世界かもしれないけど、根本的なテンションは同じ。グローバリストがやり過ぎると一般市民から信頼が低下し、コロナ禍のDraconianな対処で多くの米国市民が専門家、メディア、官僚機構に失望してすっかり信頼をなくしたように、国際合意や国際機関への信用も低下してしまって結局これらの制度のいい面も台無しになり兼ねない。

2026年 (and beyond)

2025年のリセット・トレンドは反転不可で2026年も加速し、人類の歴史的に100年単位で訪れる大きなリセットの流れに身を置くことになるんだろうね。この大きな流れは良くも悪くも逆らうことはできず、国、企業、個人単位でリスク管理して対処するしかないね。関税や通商問題を考える際にも、リセット渦中でのひとつの現象として広範なトレンドっている文脈で対処していく必要がある。

この世は無常で盛者必衰。138億年っていう長~い歴史の中で僕たちが知ってる文明はたかが2~3千年、今のグローバル秩序に至ってはたった80年っていうスパンの話しなんで、一瞬の出来事に過ぎず当然未来永劫続くものじゃない。

テクノロジーやAIとかで「自分たちはローマやオランダ時代の人とは違う」っていう錯覚に陥るかもしれないけど、人間の根本的な行動パターンはたかが2000年とかでは変わらない。テクノロジーの進化で変わることがあるとすると変化のスピードが加速することだろうけど、根本的なストラクチャーは前述のローマ帝国のDebasementを見ても結局あんまり変わんないんじゃないだろうか。

リセット時には新たな勝者や敗者が現れるけど、日本としてはかじ取りを間違わずに自国の伝統、美学、そして世界でもまれに見る質の高い民度・文化を大切に温存していって欲しい。Some kind of happiness is measured out in milesだけど、HappinessのMeasureは他にもあるんで資源やお金は限りがあるっていう前提で国としてどんなHappinessを目指すのかな。

ということで慣れない話しだったけど次回からはまたタックス三昧しましょう。